メッセンジャー日米通算100勝 王手から10戦目粘投6回2失点

 日米通算100勝を達成し、ポーズをとるメッセンジャー
3枚

 「広島2-3阪神」(5日、マツダスタジアム)

 積み重ねてきた白星と同じように、最後の1勝も耐え抜いた先につかんだ。阪神先発のランディ・メッセンジャー投手が6回4安打2失点で今季初勝利。チームの連敗を止め、日米通算100勝達成の金字塔を打ち立てた。「いつも6回で降板するのが悔しいけど、今日は良かったよ」。右腕は思わず白い歯を見せた。

 初回を三者凡退に抑えてリズムに乗ると二回、4番・鈴木にこの日最速の147キロ直球で中飛。力強い直球に変化球を低めに集める丹念な投球術で、三回2死まで一人の走者も許さない完璧投球を披露した。だが、三回2死一、二塁から2番・菊池涼に左翼への適時二塁打で同点とされ、四回は先頭の鈴木に直球を左翼スタンド上段に運ばれる勝ち越しソロ。だが、ビハインドの展開にも集中力を切らさず、1点差のまま反撃を待った。

 七回に代打を送られたが、その中谷が逆転2ラン。「最高の仕事」と自身に勝利投手の権利をもたらした後輩を称えた。チームは4連敗中で何としても取りかった一戦。「チームにとって大きい勝利。みんながいい野球をして勝てた」とエースはナインに賛辞を贈った。

 来日初の2桁勝利を挙げた11年。前半戦で6勝を挙げ、後半戦も自身が優先で先発されると思っていた。だが、先発登板は後半戦開幕から6試合目。「どうして自分じゃないんだ」とモヤモヤしていた右腕を救ったのは当時の女房役だった藤井バッテリーコーチ。「その悔しさをボールにぶつけろ」。中15日となった横浜戦で、7回2安打無失点と満点回答。負けん気の強さと反骨心があるから、異国の地でエースを務められる。

 これで日本通算100勝にもあと4勝。「日本だけの(100勝の)方が、意味があると思っている」。日本選手として迎える来日10年目の今季。もう一つの偉業へ、虎のエースは戦い続けていく。

関連ニュース

編集者のオススメ記事

阪神タイガース最新ニュース

もっとみる

    スコア速報

    主要ニュース

    ランキング(阪神タイガース)

    話題の写真ランキング

    写真

    リアルタイムランキング

    注目トピックス