ドラ1近本、バックスクリーン弾 足だけじゃなくパワーもある!矢野監督もビックリ

 「阪神春季キャンプ」(1日、宜野座)

 プロ野球のキャンプは1日、沖縄・宮崎の両県などで始まった。阪神は沖縄県宜野座村でキャンプインし、ドラフト1位・近本光司外野手(24)=大阪ガス=が初の屋外フリー打撃でバックスクリーン方向へ推定130メートルの特大弾を放った。予想以上のパワーに、矢野燿大監督(50)もビックリ。83スイング中3本の柵越えをマーク。即戦力黄金ルーキーの武器は足だけじゃない!

 全身からにじみ出ていた緊張感が打席に入ると一瞬で消え去った。近本が170センチ、72キロの小柄な体格を感じさせない力のこもった打球音をさく裂させた。83スイング中3本の柵越え。うち1本はバックスクリーン方向に運ぶ“特大弾”。打撃ケージ裏の矢野監督も驚きを隠せなかった。

 強い横風が吹いていたがお構いなし。最初のフリー打撃でまず右翼芝生席に2発打ち込んだ。その後一度フリー打撃の打席から外れ、バント、ティー打撃、ロングティーを行った。「思ったよりも(合間が)長く、説明を受けたときと(練習の仕方が)違ったんですけど…」。ティー打撃の際、何球か打った後に本来ならば横にずれていかなければならないところが、同じ場所で3度打つ“勘違い”。しかしこれで体が温まり、2度目のフリー打撃でさらに力強いスイングを披露した。

 高めの直球を思い切り振り抜くと、強風を切り裂く鋭い打球は低い弾道で失速することなく中堅後方へ一直線。そのままフェンスを越え、芝生に弾んだ。推定飛距離は130メートル。「緊張より力が入りました。何球かいい打球が打てたのは、自分の中でしたいことができたので、それはよかったかな」と“デビュー戦”を振り返った。

 初めてドラ1の打撃を実際に見た矢野監督は「映像でも見ていたけれど、あの体のサイズの割にはしっかり振れる。打球も飛ぶよね。自分のタイミングでしっかりしたスイングができているなと思って見ていた」と高評価。最大の武器である快足だけでなく、打撃にも期待を寄せた。

 充実感に満ちていた初日。近本は先輩たちの高い技術を間近で感じ、刺激を受けた。ノックは糸井と同組で参加。福留やマルテらのランチ特打はベンチから見学した。「本当にすごいなと思いました。音も違いますし、初速のスピード、打球の角度も違う。一線でやっているというのはこういうことなんだなと感じました」。目の前で飛び交う鋭い打球を必死で追った。

 鍛錬の日々は、まだ始まったばかり。「ユニホームを着るとジャージーとは違うなと感じました。無駄に力が入ってしまったので、もう少し慣れていかないと」。社会人出身の背番号5。大きな期待と重圧がかかる立場ではあるが、地に足をつけて、自分のやるべきことに集中する。

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