元フジテレビ・田中大貴アナ、みんな口をそろえて「凄い」鳥谷のストイックさ

 プロ野球界に幅広い人脈を持つ元フジテレビ・田中大貴アナが人気選手の隠れた一面を同アナの視点で紹介していきます。今回登場するのは阪神・鳥谷敬内野手です。

  ◇  ◇

 周りにいる野球選手の誰に聞いても返ってくる答えは同じ。「鳥谷さん、ほんま凄いっす」「トリは凄いよ、ほんとに」「トリさん、めちゃくちゃ凄いですよ」。皆で口裏合わせをしてるんちゃうか…と思うくらい選手たちがこぞって「凄い」と表現し、讃える男が阪神の鳥谷敬です。

 「大貴さん、知ってます?トリ、朝起きたらすぐウエートやって、走り込みしてるんすよ。その日ナイターやのに…」

 「嘉男君、それほんまに?」

 「ほんまですよ、トリのストイックさはエグいっす!!」

 いやいや、糸井さん、あなたのストイックさも尋常じゃないでしょ…と心の中で叫びながらも、なるほど、周りの選手がみんな口をそろえて「凄い」ということはそういうことなのかと納得しました。確かに鳥谷はシーズン中、ナイターであろうがデーゲームであろうが一日中、体のことに時間を費やしているイメージがあります。

 「トリ、インタビューさせてくれる?2000本安打達成したし、お願いします!」と何度お願いしても「ダメです。トレーニングと準備があります」と同じ答えが返ってきました。あのニヒルな表情で。それで、ほんまにトレーニングしてた…。頭が下がります。

 彼がメジャーに行かず阪神に残留した時、珍しく単独インタビューに答えてくれました。「入団した時、優勝を経験させてもらえた。あんな下手な僕を先輩たちがサポートしてくれた。だから今度は僕が若い奴らを引っ張って優勝を経験させてあげたい。阪神に残った一番の理由です」。この言葉を伝えたくてインタビューを受けてくれたんだ…さすが鳥谷敬!

 ポジションがコロコロ替わっても、文句の一つも言いません。なぜなら、若い選手らと日本一になりたいからです。さすが鳥谷敬!!

 そういえば、大学時代、早慶戦で何回やられたか(涙)。4年生時、僕は一塁手でした。彼が簡単にチャンスでヒットを打つもんやから、一塁に来た時「ほんま凄いな、鳥谷君」て言ったら、例のニヒルな表情で「いや、大したことないっす」って。あ、僕も16年前、トリに「凄い」って言ってましたわ(笑)。

 ◆田中 大貴(たなか・だいき)1980年4月28日生まれ、38歳。兵庫県小野市出身。小野高から慶大に進学し、硬式野球部では02年春の東京六大学リーグで本塁打王のタイトルを獲得するなど、スラッガーとして脚光を浴びた。03年フジテレビ入社。レギュラーとして朝の情報番組『とくダネ』など多数に出演。プロ野球界をはじめ、各界に幅広い交友関係を持つ。18年4月に退社し、現在はスポーツアンカーとして活躍中。

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