藤浪「ガッツリダウンでした」30%減でサイン 3年連続減額更改

 阪神の藤浪晋太郎投手(24)が11日、兵庫・西宮市の球団事務所で契約更改交渉に臨んだ。「がっつりダウンでした」と今季年俸1億2000万円から、減額制限に近い30%減となる8400万円でサイン。3年連続のダウン更改で、ついに1億円の大台を割った。栄光と挫折を知った6年間を経て、来季は退任した金本知憲前監督(50)に恩返しの活躍を誓った。(金額は推定)

 大幅なダウン提示にも、表情はどこか晴れやかだった。結果が全ての世界。藤浪は現実を受け止めていた。「がっつりダウン。でもまあ、当然かなと。プロ野球はそういうもの」。来季年俸は4年ぶりに1億円の大台を割る。光と影を知った現在地。24歳は等身大の自分を隠さなかった。

 「良いも、悪いも経験できたので。少し俯瞰(ふかん)して見られるようになった。一皮むけて、いい大人になっているかな、と。勝っていた自分より、今の自分が好きです」

 金本前監督が指揮を執った3年間。それは藤浪にとって試練の時と重なる。今季は尻上がりに調子を上げたが、結果的に13試合の登板で5勝3敗、防御率は5・32だった。ただ、前指揮官は退任会見でも「こっちがワクワクしてね」と復調気配を喜んでいた。

 期待され、もがき続けた3年間は、来季以降に向けた光にもなる。藤浪は言う。「使い続けてもらって、最後にもチャンスをいただいた。それで最後に勝ちが付いたので。つなげていくことが恩返しになると思う」。19年シーズンの雪辱を強く誓う。同時に矢野新監督の言葉も胸に刻む。

 「もっと楽しんだらどうだ、と。高校の時に甲子園で投げている姿、あの顔が見たいと言っていただいた。いい顔で野球ができるようにやっていきたい」

 今オフは、JRA騎手の武豊(49)が総合プロデューサーを務める京都市内のジムを拠点に、自主トレーニングを続けていく。「来季は180とか、200(イニング)くらいは。目標は大きくしておきたい」。FAで西が加入し、若手の台頭も著しい。ローテ争いは激しいが、7年目の新境地は確かな希望になる。大人になった姿で、未来を変えていく。

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