「阪神７－５中日」（６日、甲子園球場）

　勝ったものの、気持ちのいい終わり方ではない。ゴールデンウイーク最終戦は楽勝で終われるはずが、八、九回の計４失点で冷や汗ものの逃げ切り勝ち。終盤の心境を問われた金本監督は「腹立ってましたね。いろいろと」と語気を強めた。

　「（怒りの理由は）いろいろ言えばキリがないですが、ピリッとしないと言うか、勝ったことは喜ばないといけないんですけどもう少しピリッとしたところが欲しかったです」

　七回を終えて６点リード。余裕の展開のはずが八回の石崎が乱れた。内野安打と四球で１死一、二塁となり、高橋に３ランを浴びる。続く九回にドリスを投入する流れとなり、２点差に迫られた上に最後は１死満塁のピンチを招いた展開。それでも勝てたのは、序盤からの効率良い得点があったからこそだ。

　「そつなく点は取れてましたね」と指揮官。六回の鳥谷の適時二塁打までの５得点は、適時打ゼロで奪ったもの。福留の左犠飛と二塁野選による２打点、高山の二ゴロと右犠飛による２打点など、取るべきところで取れたところに価値があった。ゴールデンウイーク８試合は５勝３敗。貯金を２つ作り、８日からはビジターで巨人、広島と続く６連戦だ。

　「今年はジャイアンツにも分が悪いですけど、マツダスタジアムと、しんどい１週間になるかもしれませんが、選手も強い気持ちを持って戦ってほしいと思います」。終盤の失点による反省を忘れず、敵地でもどん欲に勝利を目指していく。