高山 金本監督の「長打禁止令」に即答マルチ! 力み消えて「らしさ」出た

 5回、中前打を放つ高山
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 「オープン戦、ソフトバンク6-4阪神」(4日、ヤフオクドーム)

 打席の中で力みが消えていた。スムーズに出てくるバットにはじかれた打球は、きれいにヒットゾーンへ飛んだ。激しい開幕センター争いで結果を出せていなかった阪神・高山俊外野手が2安打。一昨年の新人王が存在感を示した背景には、金本監督から出されたある“指令”があった。

 「『長打狙い禁止令』を出したから。結果的に長打になるのはいいけど、やっぱり力みが激しかったからね。力みからくるバランスの崩れというのが最近、あったから」と明かした指揮官。確かに高山はキャンプ中から打撃練習ではいいスイングができているものの、それが試合で出せていなかった。

 ここまでライバルの中谷、緒方、島田らが持ち味を発揮。そんな競争の中で結果を出さなければいけないプレッシャーなど、さまざまな要因が力みへと変わり本来のスイングを崩していた。そこで金本監督は片岡ヘッド兼打撃コーチと相談して、高山への長打禁止令を立案。試合前に本人へ伝達したが、効果はてきめんだった。

 五回1死一塁の第2打席、田中が投じた144キロのストレートをきれいに捉え、二遊間を破ってチャンスを広げた。九回1死の第4打席は左腕・モイネロの140キロを鮮やかに左前へ流し打った。

 「最後に(高山)らしさというかね」と目を細めた指揮官は「あれぐらい体も振る力もついてきたから、(長打は)勝手に出るから。最初から狙うからおかしくなる」と話す。高山はオフに肉体改造に成功。体脂肪が減少して筋力値は上がり、30メートル走で4秒を切るなど、力強さとスピードが備わってきた。

 その“生かし方”を懸命に探っていたが、この日放った2本のヒットは確かな指針となるはず。「頑張ります。まだまだです」と力を込めた高山。昨季の大不振で狂っていた歯車が少しずつ、かみ合い始めている。

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