ロサリオ、170メートル驚弾!あわや車に命中…車通行禁止令&ネット新設も

 「阪神春季キャンプ」(8日、宜野座)

 阪神の新外国人、ウィリン・ロサリオ内野手(28)=前韓国・ハンファ=が8日、屋外フリー打撃で驚がくの場外弾を放った。推定飛距離170メートル。55スイング中14本がフェンスオーバーし、ラストスイングだった特大の柵越えは走行中の車にあわや命中しそうな一撃だった。今後「ロサリオネット」の導入も検討され、10日からは練習中に防球ネット後方の道路を通行禁止とする“非常事態宣言”が発令された。

 白木のバットを豪快にスイングすると、宜野座の時が止まったようだった。ロサリオもその打球の行方に目を向ける。ケージの後ろで見守っていた金本監督も、スタンドの虎党も。見つめた先にある勢いづいた白球は、球場から消えていった。

 54スイング目までで柵越えは13本。この日も新助っ人の力は健在だった。設置されたネットはこれまで何度も場外弾を阻止してきた。この日、ラストスイングの規格外の弾道を見るまでは。「風が助けてくれました」。控えめに振り返るロサリオだったが、フェンスと芝生席の後方にある高さ14メートルの防球ネットが全く意味をなさない、推定170メートル弾。どよめきが起こった。

 打球はネット後方の道路を走行中だった車をかすめて着弾。近くで目撃した虎党は「音がして振り返ったら、もうボールが(崖の上から)転がり落ちてきました」と証言した。“最後のとりで”を悠々と突破すると、道路で大きくはね上がり、そのまま後方の崖まで飛ばされたという。

 それでも万全の状態ではなかったというから驚きは倍増する。金本監督が「ちょっと肩、肘が張っているからというので。全然心配することはない」と説明。この日は守備練習でスローイングを原則回避。久慈内野守備走塁コーチも「ノースロー」と話し、ロサリオ自身は「練習を最初のクールにやっていたので、今週は休みをもらいました」と振り返った。

 万全の状態なら、今後どれだけ飛距離は伸びるのか。宜野座村関係者が着弾点を“現場検証”し、10日以降は練習中に限って当該道路の通行禁止を決定。さらに今後、ネットを高くする“ロサリオネット”設置などの対策を講じることも検討するという。

 「しっかりコンタクトすることだけを心がけている。あくまで打撃練習なので、試合で打てるようにしたい」とロサリオ。阪神と宜野座キャンプの歴史の中で、これほどまでにかっ飛ばしてみせた選手は今まで一人もいない。まだキャンプ8日目。来る実戦の中で生まれるであろう衝撃弾に期待は大きく膨らむ。

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