大山1000万円UPも…誓い新た「規定打席が一番大事」

 阪神の大山悠輔内野手(22)が28日、西宮市の球団事務所で契約更改交渉に臨み、今季年俸1500万円から、1000万増の2500万円でサインした。1年目の今季は75試合の出場にとどまったが、阪神のルーキーでは53年ぶりとなるスタメン4番に抜てきされるなど奮闘。来季は規定打席到達とチームの優勝を目標に掲げた。

 昇給にも笑みはなかった。6月18日の1軍初昇格から4カ月。阪神・大山は、今シーズンを最後まで1軍で完走した。年俸も、もちろんアップした。だが…。「やっぱり規定打席にいくことが一番大事。そこはしっかり来年頑張りたい」。大山はじっと前だけを見て、今季を振り返った。

 目に焼き付いているのは、ただ見つめることしかできなかったあの光景だ。本拠地・甲子園で歓喜に沸く広島ナインの姿だった。「目の前で胴上げというか。あの瞬間というのは悔しかったですし、やっぱり来年はそれを僕たちがやらないといけないと思います」と雪辱を誓った。

 すべてはあの日から始まった。6月23日・広島戦でのプロ初打席。10球粘った末に空振り三振に倒れた。「あれが本当のスタートだったと思いますし、初めて1軍の打席に入った瞬間の気持ち、あの感覚というのは忘れられないので」と口にする。

 その後は、7月1日・ヤクルト戦でのプロ初安打が初本塁打。9月1日・中日戦では初の先発4番に入った。球団新人では53年ぶりの大抜てきで、翌2日の同戦では2リーグ分立後初となるルーキー4番弾を放つ大山の姿があった。

 「いい経験ができた1年だった。(来季は)1年間しっかり出続けることが目標。数字的には規定打席というのは、すごく僕の中では重要。規定打席が一つの目標です」

 今季は75試合に出場し、打率・237、38打点、7本塁打。この1年間はあっという間だった。それだけ無我夢中だった。ただ、シーズンをフルで働くことができなかったことで見えてきた責任がある。自らの目標、そしてチームの勝利に貢献するため、大山はこのオフ、もう一度体作りから取り組んでいく覚悟だ。

 「1年間しっかりケガをせず、1軍(の試合)に出ることが大事だと思うので、もう一回しっかり体を作って、常にベストコンディションで試合に臨めるような体を作りたい」。まだまだ大きな可能性を秘める22歳。全力で走り抜いた先に、笑顔が待っている。

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