福留、激走!九回同点三塁打&犠飛で生還 逆転G倒で自力V復活

 「巨人4-5阪神」(9日、東京ドーム)

 ベテランの激走で逆転勝利をつかんだ。阪神は3-4の九回1死一塁、福留孝介外野手(40)が右中間へ同点三塁打。さらにジェイソン・ロジャース内野手(29)の左犠飛で勝ち越しの生還を果たした。福留はこの日の3安打すべてが長打と走りに走った。首位・広島が敗れたため、阪神に自力Vの可能性が復活。最後の最後まで諦めず、走り続ける!

 敵地で割れんばかりの大歓声が湧き起こる。土にまみれたユニホームを着たまま虎党の祝福に応えた。誰もが福留の声に耳を澄ませ、盛り上がる。土壇場で見せた執念の同点三塁打&激走。ベテランがチームの窮地を救いヒーローインタビューでファンと喜びを分かち合った。

 まだ諦めない。全員の気持ちが主将のバットに乗りうつった。3-4で迎えた九回、1死一塁。追い込まれた状況で内角の球にうまく反応した。詰まりながらも打球は右中間へ。右翼・橋本到の判断ミスもあり、打球はフェンスまで転がっていった。一塁から伊藤隼が生還し、ベテランは一気に三塁に到達。大きく肩を揺らしながらもナインと喜びを爆発させた。

 そして足でも魅せた。次のロジャースの放った飛球は左翼定位置付近へ。捕球した瞬間、三塁から本塁へ全力で向かった。40歳とは思えない、鋭く回り込みながらのスライディングでタッチをかいくぐりセーフ。勝ち越しのホームを、必死でもぎ取った。

 ベンチに帰るとチーム最年長に容赦ない手荒い祝福が待っていた。「うれしい痛みなのでいいです」と笑う。「俺が打ったとかではなく、みんなが最後まで諦めずにいたことが逆転につながった」と全員で勝ち取った勝利だと強調した。

 金本監督は「きょうの走塁を見たらかわいそう(笑)」と10日は休養に充てることを明言。ベテランも「本当に足がもつれた。自分でもビックリした」と苦笑いを浮かべながら振り返った。それほどの激走に次ぐ激走。この日放った3安打が全て長打と、文字通りにダイヤモンドを駆け回った。

 試合前には悩める若虎に打撃論を惜しみなく伝えた。高山のティー打撃を見つめ声を掛ける。タイミングの取り方、下半身の使い方を身ぶり手ぶりで説明。高山のフリー打撃も後ろから見つめ、先輩として、主将としての役割を果たしていた。

 劇的な逆転勝利を収めた直後に広島が敗れ、前夜、点灯した優勝マジックを消滅させた。「前を見てやっていく」と福留。自力Vの可能性は復活した。優勝の可能性がある限り、絶対に諦めない。

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