桑原、リーグトップタイ24ホールド 金本監督も舌巻く存在感

 「中日2-4阪神」(29日、ナゴヤドーム)

 繊細かつ大胆な投球は、風格すら感じさせる。金本監督も「見下ろして投げているわね」と舌を巻くほど、阪神・桑原は圧倒的な存在感を放っていた。2番手で登板し1回を1安打無失点で24ホールド目。リーグトップタイに並び、大きな1勝を呼び込んだ。

 出番は同点で迎えた八回に巡ってきた。相手は2点差を追いつき、勢いにのる中日打線のクリーンアップ。「先頭を抑えたいと思っていて、それができて良かった」と大島をキレのあるスライダーで左飛に仕留めた。

 続くビシエドには長打警戒の中で外角直球を右前に運ばれたが、シングルで止めたのは勝ちに等しい内容。続く藤井を遊ゴロ、最後は福田から3球連続で空振りを奪い、三振に仕留めた。

 九回は高橋が「3人で終われて良かった」と三者凡退に抑え、直後に飛び出した福留の決勝弾へ流れを生み出した。香田投手コーチは「マテオがいないことを感じさせない」と中継ぎ陣の奮闘に目を細める。

 これで桑原はチームトップの42試合目。蓄積疲労があっておかしくない状況でも、ボールの勢いは夏場を迎え増してきているようにも見える。それもベンチが厳しく使いどころを見極めてきたから-。1週間で3~4試合の登板、球数は最大50球を上限に、決して無理をさせなかった。

 今まで桑原を投入しておけば、少なからず勝ちへ結びついたゲームもあったかもしれない。だが指揮官は年間スパンで考え、右腕の酷使を避けてきた。後半戦初の3連勝で貯金は8。我慢を交えながらの起用が、この数字を生み出している。

 「明日勝てば目標の(月間貯金)3つを超える。勝てるように頑張ります」と力を込めた金本監督。30日は救援陣をフル回転させられる日曜日だけに、是が非でも同一カード3連勝を奪いにいく。

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