中谷 初回、いきなり先制適時二塁打 頼もしい5番
「阪神1-2中日」(18日、甲子園球場)
パンパンと2度手を叩いて、小さくガッツポーズする。二塁ベース上には笑顔の背番号60。阪神・中谷がチャンスで回ってきた打席を、一振りで歓喜に変えた。右翼線を襲う適時二塁打を放ち、いきなり先制点を挙げた。
勝負強さを見せつけた。この日は「5番・右翼」で先発出場。福留が休養した打線は一回、いきなり2死一、二塁のチャンスを作った。そして中谷がバッターボックスへ。先発・ジョーダンの直球を右翼ライン際に運び、二塁から大和を迎え入れた。
「得点圏の場面で回ってきた打席だったので、とにかく先制できるように、ランナーをかえすことだけ考えて打ちにいきました。インコース気味のボールでしたが、うまくバットを出せました」と納得の表情で振り返る。
ルーキーイヤーの2011年から5年間は、計17試合しか出場できなかった。そんな若虎が昨季は64試合に出場し、今では“5番”という打線の中軸を担っている。
「打席に立たせてもらっている以上、なんとか結果をと思っているので。結果を出せるようにがんばります」。そんな必死の思いが、一つ一つの打席に詰まっている。期待してくれる監督の思いに応えてみせる。その思いがまた必死の一打を呼び込んでいく。