原口、1カ月ぶり弾 第1打席を反省し修正 チーム初安打のバルデス撃ち

 「阪神2-1中日」(17日、甲子園球場)

 先制の歓喜を3万6472人の大観衆に届けたのは、阪神・原口のバットだった。チーム初安打が4月12日・DeNA戦以来、1カ月以上ぶりに飛び出した今季3号ソロ。大歓声を背中に感じ、背番号94は静かにダイヤモンドを駆け抜けた。

 一撃で試合が動いた。両軍無得点で迎えた五回。7番・原口の第2打席、カウント3-1からの5球目。ここまで打ちあぐねてきたバルデスの直球を力強く振り抜いた。打球はぐんぐん伸び、そのまま左翼席へ。原口は歓声をかみしめるかのように静かに先制のホームを踏んだ。

 金本監督も「勝負強さを期待して出したんですけど、ランナーがいない時は一発長打でね。いい仕事をしてくれました」と頬を緩めた。原口自身は「しっかりとボールを見極めることでカウントを有利にすることができましたし、前の打席のスイングを修正することで、いいスイングができました」と納得の表情で振り返った。

 三回の第1打席は遊直だった。「バットの軌道が少しレフトの方に返っていた」と反省。だからこそ待っている時間もベンチ裏で修正に取り組み、ネクストでも準備を欠かさなかった。

 今できることをやる。この日も早出練習の際、ロングティーでバットの軌道を確認していた。不振からスタメン落ちすることが多く、危機感を募らせていた今季。だからこそ出場21試合ぶりのアーチにも笑顔はなかった。

 お立ち台では「チャンスをもらった時にしっかりアピールできるようにしたいと思います」と虎党の前で決意を言葉にした不屈の男。まだまだチームの勝利に貢献したい。笑顔なき一発に原口の覚悟が表れていた。

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