「ウエスタン、阪神１－２オリックス」（２９日、鳴尾浜球場）

　巧みな投球術で相手を圧倒した。阪神・安藤優也投手（３９）が今年初めて実戦に登板し、１回を無安打無失点と好投した。下半身の張りもあったことから実戦登板を回避していたが、今年１２月に４０歳を迎えるベテランが本格始動した。

　力の衰えなど感じさせない。六回、先頭の３番・伏見に対して次々とストライクゾーンに投げ込み、ファウルで粘る相手に今度は直球で胸元をえぐる。投ゴロに打ち取ると、続く４番・伊藤を遊ゴロ、５番・奥浪も中飛に仕留めた。

　「うまく投げられたと思います。初めてにしては」と安藤。下半身の状態も良好だと明かし、続けて「実戦感覚をどんどん戻していきたい」と今後の２軍戦での登板数増に意欲を見せた。

　掛布２軍監督は安藤について「ちょっと（実戦登板が）遅れたと思うけど、この段階で投げられたことには本人もホッとしているんじゃないの」と評価した。１軍へ合流するその時まで、安藤が最善の準備をしていく。