NEW藤浪いける!6回1安打0封、無四球締め 全98球中半数以上が変化球

 「ウエスタン、阪神2-0オリックス」(28日、鳴尾浜球場)

 阪神の藤浪晋太郎投手(22)が28日、ウエスタン・オリックス戦(鳴尾浜)に先発した。WBCから帰国後初で開幕前のラスト登板。6回、98球を投げて1安打無失点。与四球0で6奪三振と好投した。本人、首脳陣ともに4月4日・ヤクルト戦(京セラドーム)での今季初登板にGOサイン。変化球を多投するNEWスタイルで、5年目シーズンに挑む覚悟を示した。

 球場表示の最速は147キロだった。開幕を待ち切れないファンが詰め掛け、試合開始前に入場制限までかかった一戦。大勢の虎党の前で見せたのは、新たな藤浪の投球スタイルだ。全98球中、半数以上が変化球。6回1安打無失点、無四球の結果が何よりの収穫だ。

 WBC公認球からNPB統一球に戻っても、投球スタイルは戻さなかった。「序盤、直球が気に入らなかったので」と変化球を軸にした投球を試みた。初回2死から宗と対した場面だ。フルカウントからフォークを選択し、空振り三振に斬った。二回はカットボール、フォークで簡単に2死を取った。続く小田も投ゴロに打ち取りながら、自らの悪送球で出塁を許した。

 それでも動じることなく、梅野とのバッテリーで二盗を阻止。課題のクイックでも成長した姿を見せた。さらに四回、相手がベンチ前で円陣を組むと、直球主体に組み立てをチェンジ。吉田雄を内角低めの直球で三振、駿太も内角への直球で一ゴロに抑えた。許した安打は五回、伏見の二塁内野安打1本。三回までの安定感と、四回以降の力で押す投球。“2人の藤浪”が新たなスタイルだ。

 「ある程度、球威があるところが、自分の魅力でもあると思うので。両方うまく使い分けることができれば。カウントを取りにいきたいところはリラックスして、今日みたいな感じで投げられれば」

 WBC期間中の登板は2試合。調整不足を不安視されていたが、結果で周囲の声を一蹴した。本人、首脳陣ともに中6日で4月4日・ヤクルト戦での今季初先発にGOサイン。視察に訪れた金本監督が「いけそうやね、開幕は。これで一安心」と言えば、藤浪も「1軍の試合に投げられない状態かと言われたら、そうじゃないので」と自信をのぞかせた。

 初の大台200イニング突破を目標に、指揮官から15勝以上を求められるシーズン。憧れだったWBCの舞台にも立ち、真価の問われる1年に挑む。「今できる最高の準備はしてきたつもりです。残り1週間、(自身の)開幕までに万全の状態に仕上げたい」と藤浪。世界を知り、味わった悔しさを力に変える。去年までとは違う新たなスタイルで進化を目指す。

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