井川、藤浪は20勝できる 虎最後の20勝投手が太鼓判「素材は素晴らしい」

 阪神や米大リーグ・ヤンキース、オリックスなどでプレーした井川慶投手(37)が22日、兵庫県三田市内で関西独立リーグの「兵庫ブルーサンダーズ」と練習生として選手契約し、会見した。新たなスタートを迎えた中、古巣の阪神に関しても言及。阪神で最後の20勝投手が、エースの後継者でもある藤浪の20勝に太鼓判を押し、チームの優勝にエールを送った。

 独立リーグでのプレーという挑戦に踏み出し、同時に古巣にも思いをはせた。阪神を離れた06年オフからちょうど10年。「若い選手がタイガースを盛り上げないとダメだと思うので、その中でベテランが手助けできればいいんじゃないですかね」。さらなる若手の躍動を求める中、井川が“後継者”となる藤浪に期待を寄せた。

 「(藤浪は)見たことはありますよ。素材は素晴らしい。あとはどれだけ上を目指してやれるか。(20勝は)セ・リーグは難しいところがありますが、いずれできるでしょう」

 かつては阪神のエースとして活躍した左腕だ。03、05年と2度のリーグ優勝に貢献し、03年には20勝を挙げて沢村賞も受賞。阪神では最後の20勝投手で、その難しさを知る数少ない選手。井川自身、常にレベルアップを図り続けたからこそ、そこにたどりつけた。言葉には重みがある。

 藤浪は1年目から3年連続で2桁勝利を挙げたが、今季は7勝に終わった。ただ「波というか、気持ちが上がらない時もある」と話すように、そういった浮き沈みは誰にでも起こり得るもの。実際、藤浪は現在、ダルビッシュと初の合同自主トレを行い、さらなる高みを目指している。貪欲な姿勢はエースの条件に当てはまる。

 「(同世代の)球児とか能見も頑張ってくれたら。タイガースとオリックスが勝つと、関西が盛り上がると思うので」と井川。同じ関西での再出発。古巣に熱い視線を送り、自身も新たな戦いに身を投じていく。

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