試合結果より体力向上に努めた野手陣 投手陣は収穫「ストライク率64%」

 24日に全日程を終えたみやざきフェニックス・リーグ。去年は一度も降らなかった雨が、今年は台風の影響などで悪天候が続いた。予定していた18試合中、11試合しか消化できず、当初の「数字を意識する」という目標はほぼ白紙。掛布2軍監督は同リーグの中盤辺りから、「秋季キャンプへ向けた準備」として、日々の試合や練習を行っていった。

 試合後の練習や、宿舎へ帰ってからのトレーニングも追い込んだ。金本監督の指示で4日間、視察に訪れた権田トレーナーは「スクワットなどの形もしっかりできている選手が多かったし、質のいいトレーニングができていたと思う。ランニングでは決められた本数を1本1本、タイムを意識して行っていく。数日間見た中で、秋季キャンプにつなげるためのいい準備はできていたかな」と話した。

 ランニングメニューなどをこなした後は、大きく肩で息をして膝に手をついたり、声を出して自らを奮い立たす選手もいた。野手陣に関しては、連続スイングでティーを打つ“連ティー”でさらに下半身を追い込む。陽川は30球近く連続で打ち、腕の自由がきかなくなるほど…。下半身には張りが残りながら試合に出続けた。

 掛布2軍監督は「結果は出なくてもいいというか、仕方ない。しっかり腰を回し、正しい形で打つように連続ティーをさせている」と説明。試合で数字を意識させることはなくなり、体力面の維持、向上に努めた。その点では秋季キャンプに向けて、着々と準備を進めることができたといえる。

 一方、投手陣は実戦における収穫がある。投手陣全体で掲げた「ストライク率65%」。この数字は一流投手における数字だという。それをチームとして掲げ、全体で「64%」を記録した。これには久保2軍投手チーフコーチも「ストライク先行でいけば打たれないという意識付けができたと思う。実戦で身を持って体験できたのは大きかった」と大満足。4失点以上したのは1試合のみ。残り10試合は全て3失点以内で、投手陣の健闘が目立った。

 また、望月がチーム最多の4試合に登板し、3勝1敗、防御率1・80。育成を中心とした相手に対しては、すでに寄せ付けないほどの能力を発揮した。掛布2軍監督も「肩、肘の不安もなく、4試合を投げ切ったということが自信になるんじゃないかな」と納得顔。望月も「キャンプで力をつけていきたい」とさらに前を見据えた。

 これからは1軍首脳陣にアピールしていかなければならない。舞台は変わるが、必ずこの期間が生きるはず。体力面、技術面ともに向上してきたフェニックス組が新しい風を吹かすだろう。

2023-11-05
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