金本監督、目指せ“超広島”「広島以上の練習をしないといけない」

 阪神・金本知憲監督(48)が5日、坂井信也オーナー(68)にシーズンの報告を行い、25年ぶりにセ・リーグを制した広島の育成方針を模範にすることを確認した。育成が花開いた古巣の快挙は、自身がスローガンに掲げる「超変革」に通ずる。球団フロント主導でFAなど補強戦略を進めるが、それはあくまでチーム作りの根幹を補助するため。「生え抜きの育成」を主眼に2年目の改革を断行する。

 坂井オーナーとのやりとりで広島の話題になった。古巣の25年ぶりの快挙は今、金本監督自身が采配を振るチームのお手本にしなければならない。そんな認識で一致したという。変革の目的地に先着した広島の姿を目標に…いや、それを超えたいとも感じている。

 「時間はかかりますよね。ドラフトで07年に逆指名、自由枠、希望枠がなくなった。そこから平等になって、広島も生え抜きだけで勝てるようになるまで何年もかかった。簡単に1年、2年では難しい。でも、目指すのはそこだと思う。オーナーも目指すところはそういうところだと…」

 ドラフトで優秀な戦力が一極に集中する“不平等”のあおりは、市民球団に在籍した者だから痛いほど分かる。補強がかなわず、育成しかない環境の中、ドラフト4位からのし上がってきた金本監督のチーム作りの原点は広島。坂井オーナーもこれに同調し、自らも改めて初心に帰った。

 「今年と同じように戦ってほしい、方針を変えたり、ぶれることのないようにしてほしいと言われました。いい素材を獲ってきて、鍛えて、育てて、そこは目指してほしいということもやっぱり言われて…。僕もそう思うし、僕はそのために(監督に)選ばれたと思っている。広島で(ドラフト改革後)10年近くかかったことを考えれば、広島以上の練習をしないといけない」

 借金12の4位に終わった今季。自身が描いた青写真はシーズン序盤から崩れ、想定よりはるかに低迷した初年度。それでも、確かに喜びもあった。

 「岩貞が10勝してくれたり、北條も原口も…飛躍するなという予感はあります。そういう面では、まだ花は咲いていないですけれど、芽は出てきたのかなという思いはある」

 昨秋、坂井オーナーは言った。「(このチームを)一度つぶしてしまって…新しく第1歩をスタートしていける体制を作りたい」。その念願に応えるためにも、古巣には負けられない。

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