阪神ドラフトで救援陣補強へ 即戦力4人リストアップ

 4年ぶりにCS進出を逃した阪神が、今秋ドラフトでリリーフ適性のある即戦力投手をリストアップしていることが18日、分かった。すでに1位は創価大・田中正義投手(22)と桜美林大・佐々木千隼投手(22)の即戦力先発投手2人に絞っているが、一方で救援投手の整備も急務。ブルペンの高齢化が進んでおり、2位以下でセットアッパーや守護神候補の獲得を目指す。

 来季のV奪回へ、手当てすべきは先発投手だけではない。積年の課題となっているリリーフ投手陣の整備。今季はストッパーを固定できず、勝ちパターンで登板するセットアッパー陣も崩壊した。若手が故障などで伸び悩んでおり、球団関係者は「ブルペンの整備は補強ポイントの一つ」と明かす。

 すでに1位は創価大・田中、桜美林大・佐々木の2人に絞り込んでおり、2位以下で獲得を目指していくことになる。今年は150キロ超の直球を投じるドラフト候補が20人前後おり、例年と比較してもかなりの豊作。中でも阪神がリストアップしている大阪ガス・酒居知史投手(23)、日本生命・小林慶祐投手(23)、立大・田村伊知郎投手(22)、慶大・加藤拓也投手(21)の4投手は経験、実績だけでなくリリーフ投手としての適性も見ている。

 現在、4人はチームの中でエース格の存在だが、小林は長身から繰り出される角度のある直球と落差の大きいフォークが武器。今春の社会人・京都大会でリリーフ登板した際、担当の熊野スカウトが「広島の永川タイプ」と評していた。酒居は今年こそ腰痛の影響で苦しんだが、入社1年目となる昨年の都市対抗で久慈賞と若獅子賞をW受賞。9月の日本選手権最終予選ではキレのある直球と安定感抜群の制球力に、復活の兆しを見せている。

 大学組では、今夏の日米大学野球選手権でジャパンのストッパーを務めた立大・田村は経験豊富。最速150キロの直球とスライダーを主体に奪三振能力が高く、報徳学園時代には“スーパー1年生”として聖地を沸かせた実績を持つ。慶大の加藤拓は1年秋から先発、リリーフを問わずリーグ戦で毎シーズン30イニング以上を投げ、今月17日の東大1回戦で無安打無得点試合を達成。この日の2回戦も投げ、リーグ現役最多の通算22勝を挙げた。

 加藤拓は昨年、慶大戦を視察した故中村GMが「今すぐチームに欲しい」とつぶやいたほどの逸材。今春には高野球団本部長も直接視察しており、175センチ、90キロのガッシリとした体形から昨年まで阪神に在籍した呉昇桓の姿と重ねるスカウトも少なくない。

 新人で補強できれば現在、投手で3枠を占めている外国人枠を打線強化に充てることができる。2年目の超変革へ-。救援タイプの投手獲得が急務だ。

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