虎は死んでない!7連敗、自力CS消滅も金本監督激怒の抗議

 「阪神2-3DeNA」(3日、甲子園球場)

 阪神が痛恨の逆転負けで、今季ワースト7連敗。自力CS進出の可能性が消滅した。金本知憲監督(48)は、鳥谷敬内野手(35)を2004年以来となる三塁で起用。試合中も判定を巡って審判に猛抗議するなど闘志を前面に押し出して戦った。3位・DeNAとのゲーム差は「5」に広がったが、最後までファイティングポーズをとり続ける。

 勝利への執念は見えた。前を向ける手応えもあった。それでもまさかの逆転負け。今季ワーストの7連敗でDeNAと5ゲーム差で自力CS消滅。不運な打球や不可解に映った判定も含め、運に見放された流れ。そうは分かっていても、金本監督の怒りは収まらない。

 「(守備妨害の判定は)まったく、問題外でしょう。今、ビデオも見たけど」

 流れを左右したのは同点の六回だ。先頭の北條の四球に続き、大和が初球でバスターエンドランを敢行。打球は二塁・石川の正面に飛び、スタートを切っていた北條と重なるような形に。ただ、北條は石川と接触することなく、その間に打球がそれて中堅へ。無死一、三塁の勝ち越しの好機と思われたが…。

 「(審判からの説明は北條が)二塁手に当たったという。まったく当たってもない。かすってもない。ちゃんとよけてるしね」

 勝ち越しを期待する歓声の中、梅木二塁塁審はそこで北條の守備妨害をジャッジ。1死一塁からのスタートという思わぬ結果に。もちろん納得がいかない。金本監督は感情をむき出しにしてベンチを飛び出す。詰め寄り、強く言葉を放った怒りの抗議は約3分。それでも覆らず、結果的に無得点に終わった。

 「ノーアウト一、三塁とワンアウト一塁で(影響が)小さいわけがない」と指揮官。NPBへの意見書の提出の有無を問われると「当然そうなるでしょう」と語気を強めた。それだけ、この日の勝利にかけていた。

 試合前練習では、グラウンドに姿を見せるとそのまま投手陣が練習する外野に向かい、中継ぎ陣らに円陣でゲキ。「CSに向けて今日の試合が重要だから」といった言葉もあったという。さらに鳥谷も三塁で起用。さまざまな「動き」は全て勝利への執念の表れだった。

 今季ワーストタイの借金「15」。さらに甲子園シーズン30敗は02年以来14年ぶり。最下位・中日にも1ゲーム差に迫られたが、やることに変わりはない。

 「選手の、何とかどうにかするという気持ちが見えたので。その上で勝ち運がなく、審判の判定とかポテンヒットとかで負けたようなもの。明日も今日ぐらいのファイティングポーズを取って欲しいし。明日以降も」。苦しくても、残った手応えと選手を信じ、前だけを見て戦う。

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