北條、今季初の遊撃スタメン浮上 鳥谷超えなるか

 阪神・北條史也内野手(21)が、26日・ヤクルト戦(甲子園)で初めて遊撃でスタメン出場する可能性が25日、浮上した。この日、広島から帰阪した金本知憲監督(48)が「昨日(24日・広島戦)は大和か北條か、迷ったよ」と告白。“鳥谷超え”を目標に掲げていた若虎が、ついにその場所に立つのか-。

 成長を続ける21歳の若虎に、またとないチャンスが訪れようとしている。今季72試合に出場し、レギュラー定着へ猛アピール中の北條がスタメンで遊撃を守る可能性が出てきた。ゴールデングラブ賞4度の鳥谷は、24日・広島戦で5年ぶりにベンチスタート。この絶好機を、見逃すわけにはいかない。

 この日、金本監督は「昨日(24日)は大和か北條か、迷ったよ。コーチ会議で10分くらい迷ったけどね」と舞台裏を明かした。前夜の広島戦で、鳥谷の代わりに遊撃に就いたのは大和。軽快なフィールディングで不慣れな位置も難なくこなした。一方、虎将の目には背番号2の背中もしっかりと映っている。

 ここまで先発出場は二塁が16試合で、三塁が33試合。失策6とまずまずの数字だが、遊撃となると難しさのレベルが違う。それでも入団から昨季までの3年間、2軍では遊撃を主戦場としていた。当時の平田2軍監督(現チーフ兼守備走塁コーチ)から叱咤(しった)激励され、懸命に白球を追ったポジションだ。

 北條は「まだ手応えはありません。もっと練習していかないといけないです」と現状を話すが、4年目の今季は急激な成長曲線を描いている。鳥谷が不振にあえぐ今こそ、1軍遊撃デビューのタイミングかもしれない。

 この日は午前中に広島駅から帰阪し、26日・ヤクルト戦(甲子園)に備えた。首脳陣も認める体の強さは、遊撃を守る上で大事な要素の一つ。自らの手で、新たな扉を開く。

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