ゴメス逆転3ランも無言 決定打放てず

 「ヤクルト9-8阪神」(25日、神宮球場)

 厳しい表情を貫いたまま、阪神・ゴメスはクラブハウスへ消えていった。一時は逆転となる3ランを放った。それでも終盤、2度の得点圏で決定打を放てなかった。4番だからこそ…。両手に残った感触よりも、大きな背中から悔しさをかもし出す。

 三回、1点を返しなおも1死一、二塁からデイビーズが投じた初球、甘いカットボールを見逃さなかった。打った瞬間にゆっくりと歩き出すほど、手応え十分の打球は右中間スタンドに着弾。逆転の12号3ランで大きな勢いを生み出した。

 「打てるボールをしっかりコンタクトできた」とゴメス。だが1点を追う六回2死二、三塁の場面ではミスショットで遊ゴロに倒れた。同点の八回2死一、三塁ではオンドルセクの前にフルカウントからバットが空を切った。

 若手だったら逆転3ランの1本で称賛されるかもしれない。だが虎の4番、実績十分の主砲だからこそ-。乱打戦に終止符を打つ決定打がほしかった。

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