掛布2軍監督 “初陣”勝利で飾る

 「2軍練習試合、阪神6-0ハンファ」(11日、安芸)

 阪神・掛布雅之2軍監督(60)が11日、練習試合の韓国・ハンファ戦(安芸市営球場)で初采配。“初陣”を6-0完勝で飾った。理想的な試合展開となり、ミスタータイガースも満足げ。「1軍が優勝して、2軍が最下位」を理想に掲げ、存分に掛布色を押し出しながら改革を進めていく。

 5番手・石崎がラストバッターを空振り三振に斬り、試合を締めると、指揮官のほおが少しだけ緩んだ。初めてタクトを振るった一戦。掛布2軍監督は「いい形で初めてのゲームを終えられた」と総括した。

 野手陣が打ち、投手陣が無失点に抑える理想的なゲーム展開だった。四回、制球が定まらない相手投手から3四死球を選び、2点を先制すると、七回は5安打を集めて4点をダメ押し。ここぞという好機を逃さなかった戦い方に「今日はみんな良かった」と賛辞を惜しまなかった。

 ベンチから見ているからこそ分かることがある。選手としての野球と監督としての野球。それは180度違ったという。試合の流れを見渡し、流れをつかむ大変さをあらためてかみしめていた。

 「タイミングが難しいね。選手の方が腰を据えていたんじゃないの。今まで見えていなかった部分が見えて、そうじゃない部分が見えてくる。ベンチだと見えないものもある。九回のゲームセットを聞くまで(試合はどうなるか)分からないよね」

 収穫と反省の初戦を終えたミスタータイガースの両目には、青写真が描かれている。「1軍が優勝して、2軍が最下位。それがかっこいいよね」。その心は1軍のメンバーが戦線を離脱したとき、穴を埋められる選手がファームにいること。主力との実力が、そん色ない選手が2軍で今か今かと出番を待ちわびているような状態が理想だ。

 「ソフトバンクに日本シリーズで勝つためには必要だよね」。2年連続で日本の頂点に立った巨大戦力。強敵に打ち勝つためには、半端な覚悟ではいけない。構想をかなえられる選手の育成に力を注いでいる。

 この日は打者にノーサインで自由に打たせたが、「次は積極的にサインを出していくよ」と明言した指揮官。次回の13日・四国銀行戦(安芸)では、より“掛布色”が濃く出るに違いない。

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