阪神は２３日、中日からＦＡ宣言していた高橋聡文投手（３２）との入団交渉が合意に達したと発表した。３年契約で総額１億５０００万円。金本知憲監督（４７）が獲得を切望したリリーフ左腕。期待に応えるべく、高橋聡は指揮官を胴上げすることを誓った。

　ついに朗報が届いた。来季、１１年ぶり頂点に向けてどうしても必要だったピース。獲得に乗り出していた高橋聡の阪神入団が決定した。

　高橋聡は阪神球団を通じ「阪神タイガースにお世話になることを決めました。ここまで育てていただいたのは、ドラゴンズのおかげですし、決めるまでには本当に悩みました」とコメント。そして「第２の故郷でもある名古屋を離れるのは寂しいですが、決めたからには金本監督を胴上げできるよう、少しでもタイガースの戦力となれるように頑張りたいと思います」と決意を語った。

　「もともと補強ポイントだったことに加えて金本監督の強い要望もあり、球団と監督の意見が合致した」と高野球団本部長が説明した通り、是が非でもほしい投手だった。チームは左のリリーフが不足しており、１４日の初交渉では指揮官が電話でラブコールを送っていた。

　その熱意が実り、金本監督は「阪神入団という大きな決断をしてくれたことを本当にうれしく思います。高橋君は、必要な戦力であると思っていました」。そのコメントに喜びがあふれていた。「来季はタイガースのユニホームを着て、躍動感あるピッチングをしてくれることを期待しています」と大きな期待感を寄せた。

　今季は左のリリーフとして３５試合に登板し３勝（３敗）、６ホールド、防御率３・５１。経験豊富で百戦錬磨。高橋聡の加入が阪神投手陣に刺激と活気を与えることは間違いない。来季、チーム悲願のリーグ制覇を達成し、指揮官を胴上げするため、高橋聡がひたすら投げまくる。