横田を金本&掛布に!3割40発5年計画

 「阪神秋季練習」(7日、鳴尾浜) 

 横田よ、金本、掛布になれ!阪神・金本知憲新監督(47)が、2軍中心の秋季練習に初参加した。約5時間半の練習で掛布雅之2軍監督(60)とともに打撃指南したのは来季3年目を迎える横田慎太郎外野手(20)だ。2人のレジェンド指揮官は、5~6年の長期的視野で3割40本塁打を打てる大打者に育てるプランを確認した。

 500人収容の鳴尾浜球場が悲鳴をあげた。金本新監督をひと目見ようと詰めかけたファンが通路、階段にあふれ、場外にはサイン待ちの行列も連なった。「ここは僕(目当て)じゃない。掛布さんフィーバーです」。背番号6はそう謙遜したが、監督就任後初の2軍施設訪問に虎党は歓迎の声援を送り、その熱血漢ぶりに若虎の背筋もシャンと伸びた。

 安芸キャンプ不参加の18選手の中で新指揮官が目を奪われ、最も時間をかけて視線を注いだのは背番号24。来季高卒3年目を迎える横田だった。朝9時52分に始まった練習は昼食を挟んで午後3時29分まで約5時間半。「バッティング終了!」の掛け声とともにケージが片付けられても、なお47歳監督は真顔で20歳と向き合い、打撃指南に精を出した。

 「欠点は多い」。背番号24の印象を問われ、ちゅうちょなく指摘した。来春は沖縄の1軍キャンプに招集するのか。そんな質問には「そこまでのレベルにはいっていない」とも言った。186センチ、86キロの恵まれた肉体。大器に違いはないが、未完であることを前提に評価しなければ育成プランを間違えてしまう。

 「振る力と飛距離を持っているから、それを生かして小さくまとめないようにしたい。3年かかって3割10本の選手にするよりも、5~6年かけて3割40本の選手にするつもりで育てていきたい」

 掛布2軍監督がDC時代の昨オフ「松井秀喜の2年目よりいい」と絶賛した逸材だ。この日、29発の柵越えを披露した横田を2人で直接指導し、阪神の和製左打者では過去に掛布&金本しか到達していない「3割40発」を長期プランで目指していく方針を確認した。

 「スタンスが広すぎて顔がぶれるから速い球に差し込まれて変化球に泳ぐ。それから、どうしてもテークバックで右肩が下がるので、それが修正できれば振る力はあるからね。スタンスと右肩の下がりを修正できたら…あとは実戦で経験を積めば、かなりおもしろい選手になりますよ」

 横田は今季2軍で打率・213、9本塁打。両指揮官が描く青写真にはほど遠い数字だ。それでも金本監督は横田を「金本、掛布以上」の打者に育てたい。育てなければならない。鳴尾浜で新たな使命が見つかった。

関連ニュース

編集者のオススメ記事

タイガース最新ニュース

もっとみる

    スコア速報

    主要ニュース

    ランキング(タイガース)

    話題の写真ランキング

    写真

    リアルタイムランキング

    注目トピックス