梅ちゃんの意地!執念2点タイムリー

 「阪神4-5巨人」(10日、甲子園球場)

 持ち前のフルスイングから、反撃ムードを一気に高める2点適時打が生まれた。1-4の七回。阪神は1死から福留、ゴメスの連続長短打に上本が四球でつなぎ、1死満塁。新井良は一邪飛に倒れ2死となったが、続いて打席に入ったのは七回からマスクをかぶる梅野。追い込まれてもファウルで食らいつく。「なんとか追いつきたかった」。宮国の6球目。甘く入ってきた変化球を振り抜き、三遊間を鮮やかに破った。

 「勝てればよかったんですけど…。トータルの結果が全てなので」

 4-5で迎えた九回1死三塁では、沢村の投じた152キロ直球に力負けし、遊ゴロに打ち取られた。2本目とはいかず、悔しい気持ちが先行したが、梅野のバットで聖地が沸いたことは間違いない。和田監督も「追い込まれている中で、なんとか食らいついていこうという姿勢が見えた」と評価した。

 高々と足を上げる「一本足打法」が梅野の従来の打撃フォーム。しかし、プロ入り初の2軍降格となった5月下旬は、別人のように小さくなっていた。掛布DCは「結果を求めるがあまり、前でさばこうとしているんだよ。でも本当に大事なのは後ろの部分。打つ前の準備。俺も昔そうだったけど、しっかり軸足で立つ意識がないとダメなんだよな。ここがあいつの正念場だよ」と話し、何度も何度も声をかけて指導を繰り返した。

 足を上げる時間を今までより長くし、右足に「ため」をつくる。それによりボールも見極められるようになる。梅野は「今の形がはまっている。続けていきたいです」と前向きだ。ミスタータイガースからのメッセージはしっかり届いていた。

 「明日に向けてまた頑張っていきたいです」。2年目シーズンも残りわずか。飽くなき向上心の果てに、目標とする頂は待っている。

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