ゴメス4番陥落危機…首位の座も危うし

 「阪神1-5広島」(2日、甲子園)

 尻に火が付いた。阪神がマエケン攻略に失敗して今季10度目の3連敗。2位・ヤクルトにゲーム差なしの3毛差に迫られ、4位・広島にも3・5差と詰め寄られた。53歳の誕生日を白星で飾れなかった和田監督は、不振を極める主砲・ゴメスの4番降格を匂わせた。

 またもマエケンに屈した。球界を代表する右腕。攻略が簡単ではないことは承知の上だったが、リベンジは絵空事に終わった。甲子園が深いため息に包まれた。

 「得点パターンが鳥谷が出て、進めて、孝介(福留)でかえすところしかない。1点ずつというかね。後がつながってこない。攻撃も苦しくなる」。前田に今季2戦2敗、15イニングで得点はわずかに1。天敵にまたも土を付けられず、和田監督が苦虫をかみつぶした。

 速攻で先制点をもぎ取った。鳥谷が二塁打で出塁し、上本が送りバントを決め、福留の犠飛で先制した。前田が初回に失点すると広島は7戦7敗、前田も4敗というデータが存在した。勝機は確実に開けたはずだったが、二回以降はスコアボードにゼロが並んだ。

 痛かったのは4打数無安打3三振と大ブレーキに終わったゴメスだ。六回1死一、二塁の好機で直球に詰まらされて中飛。ボール気味の球に手を出す悪癖がまたも顔をのぞかせた。

 「焦りと力み。もう一回落ち着いて原点に返らないと。打てないボールを振っている」と和田監督は嘆き節だ。逆転負けを喫した試合後、通訳が「今日は何もない」と話し、ゴメスは無言を貫いた。

 ゴメスは試合前練習中に小型無人機「ドローン」を飛行させて遊び、球団から厳重注意を受けた。それによる心理面の影響について指揮官は「ゲームに入れば別の話」と否定したが、何とも収まりの悪い1日となった。

 最近10試合の打率は・162。打線の顔が不振とあればテコ入れは不可欠。「いずれにしても、このままではいけない。そこ(4番)を動かすか、そういう(4番降格を前提とした)話ではなくてね。何らかを考えないといけない」。和田監督はゴメスの打順変更も含めて、あらゆる可能性を探る方針を示唆した。

 53歳の誕生日。監督としてのバースデーは3試合目で初黒星だ。メモリアルデーに痛い敗戦を喫し3連敗。2位・ヤクルトとはゲーム差なし、4位・広島にも3・5差に迫られた。首位に立っているとはいえ、今が踏ん張りどころ。このままでは10年ぶりのリーグ優勝は夢と消えてしまう。

編集者のオススメ記事

タイガース最新ニュース

もっとみる

    スコア速報

    主要ニュース

    ランキング(タイガース)

    話題の写真ランキング

    写真

    リアルタイムランキング

    注目トピックス