好調・阪神を支える2人の若きリリーフ

 ペナントレース勝負どころを迎え、チームの“悩みの種”が1つ解消した。シーズン序盤はビハインドの場面で登板する投手が打ち込まれ、大差で敗れるゲームが相次いだが、後半戦はそうしたシーンが減少した。支えているのは5年目岩本と4年目歳内の2人。ブルペンを預かる山口投手コーチが「ビハインドでゲームを立て直してくれている」と評価する働きで首位に立つチームを支えている。

 2人の役割は試合序盤からのロングリリーフ、ビハインドの展開では相手に傾いた試合の流れを食い止め、終盤へチームに逆転のチャンスを与えること。

 夏のロード1カード目・広島戦3連戦(8月4日~6日・マツダ)では、存在感が際立っていた。4日は4-4の五回途中から歳内が登板。ピンチを断ち、続く六回も無失点に抑えた。「同点だったので1点もやらないように必死でした」と歳内。この試合は岩本も5-6の八回に登板し、三者凡退に封じた。

 日ごとに高まる首脳陣の信頼度は、起用に表れている。翌5日は歳内が6点リードの九回を任された。無失点で試合を締めくくり、期待に応えてみせた。先発岩貞がKOされた6日は岩本が好救援。4回途中から2回1/3をロングリリーフし、今季2勝目を手にした。「中継ぎは明日もあるので、しっかり準備したい」という岩本の言葉も力強い。

 若い2人だ。山口コーチが「いずれ先発やろう」と話すように、先発に戻ることもあるだろう。それまでに「ゲーム慣れ、打者慣れ、抑えるコツをつかんでほしい」と山口コーチは話す。将来を見据えても、現在のポジションはレベルアップへ絶好の機会のようだ。

 先発はメッセンジャー、能見、藤浪、岩田の4本柱が盤石。課題とされた先発5番手には岩崎がアピール。中継ぎも勝ちパターンの七回・安藤、八回・福原、九回・呉昇桓が安定し、左キラー・高宮も1軍に戻ってきた。ここに若い岩本、歳内も存在感を発揮。10年ぶりリーグ優勝へ向けて、投手陣の整備は着々と進んでいる。(デイリースポーツ・杉原史恭)

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