江越、貴重な2号ソロ 期待に応えた!

 「阪神4-2巨人」(22日、甲子園)

 フルスイングの先に歓喜はあった。普段はクールな大卒ルーキーも、本塁打を確信すると表情が緩んだ。「少し上がりすぎたかなと思ったので、全力で走りました」。2試合連続スタメンの阪神・江越が、貴重な2号ソロを左中間席にたたき込んだ。

 初回に3点を先制したが追加点が奪えない。空気がよどみかけた中、4月28日・ヤクルト戦以来となる目の覚めるような一発。六回の先頭。2番手・笠原の141キロ直球を完璧に捉え、左中間席最前列へと運んだ。四回の先頭で先発のポレダから左前打を放っており、プロ入り初のマルチ安打も記録。和田監督は「ファンの皆さんも、我々も見たかったフルスイングだった」と賛辞を贈った。

 「昨日(21日)久々にスタメンで使ってもらって、何とか結果を出したいという気持ちが強すぎて、硬くなってしまった部分がありました。でも周りの人たちから『結果を気にせず楽にいけ』と言われて、今日は凡打を気にせず思い切っていくように心がけました」

 昇格即スタメン出場した前夜、3打数無安打2三振。だが、フルスイングは貫いた。「結果も大事かもしれませんが、それにとらわれないようにしたい」。持ち味を絶対消してはいけない。3度の2軍降格で学んだことだった。

 2度目の降格を味わった5月6日。江越は、己の「小ささ」に気づいた。「とにかく下に落ちたくない。結果を気にして当てにいっていました。でも、思い切ってやって下に落ちても仕方ないですよね」。初夏の鳴尾浜。本当の自分を取り戻した瞬間だった。

 フルスイング-。2軍でやり続けてきたことが生きた。「毎日がアピールだと思っているので、練習からどんどんアピールしていきたい」。江越の夏が始まった。

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