虎“悔幕”…後半戦3年ぶり黒星発進

 「阪神0-2巨人」(20日、甲子園)

 阪神が3年ぶりの後半戦黒星発進-。宿敵打破に燃えた後半戦初戦。猛虎打線は巨人投手陣の前に三塁すら踏めず、今季10度目の完封負けを喫した。21イニング連続無得点で借金完済はならず。今季最多観衆4万6854人で埋まったスタンドに広がったため息。今日こそ歓声に変えてくれ。

 厳しい現実を突きつけられた。白星をつかみ取ろうと必死にもがいたが、後半戦開幕戦は3年ぶりに黒星を喫した。今季10度目の完封負けは、広島と並ぶ両リーグワースト。2試合連続は今季初だ。天敵を打ち崩せなかったことが、最後まで響いた。

 「マイコラスも初回から飛ばしていてコントロールが良かった。仕留められる甘いボールが少なかった。六、七回からちょっと落ちてきた。ひっくり返さないまでも追いついておけば、何とかなったのにな…」。和田監督は、ため息交じりに嘆いた。

 五回まで二塁すら踏めず苦しめられた。六回2死一、二塁の絶好機では、マートンが直球に差し込まれ二飛に倒れた。七回も得点圏に走者を置いたが、代打・関本が二直で無得点。今季最多4万6854人が集結したスタンドは、何度も大きなため息が充満した。

 右腕との3度目の対決で7回無得点に抑え込まれ2敗目を喫した。平田ヘッドコーチは「思った以上にカーブが良かった。真っすぐをしっかり打たないと」と厳しい表情。虎将は「何回も続いて心理的なものも入ってくる」と苦手意識に苦い顔だ。

 チームが束になって襲いかかり、揺さぶりもかけたかったが、八回しか先頭打者が出塁できず「揺さぶりようがない」と関川打撃コーチ。平田ヘッドは「もっと工夫したり全員で崩しにいくという点で、周りから何を言われても反論できない」と無得点に終わった事実をわびた。

 初回に早々と先制し、執念の継投でプレッシャーをかけてきた巨人との差も垣間見えた伝統の一戦。宿敵に今季早くも10敗目。借金完済も逃した。22日には今季4戦4敗のポレダと対戦するが、今後の終盤やCSでの戦いを想定すれば、これ以上、何度も同じ相手にやられ続けるわけにはいかない。

 首位に浮上した宿敵。奪首どころかヤクルトに並ばれた猛虎。一喜一憂はできない。一戦必勝の精神で頂を見据える。独走は許さない。

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