ゴメス看板直撃V弾「一番飛んだかも」

 「DeNA1-8阪神」(5日、横浜)

 激しい衝突音が響くと、全ての視線が上を向いた。打球は緩やかな放物線を描き、黄色く染まった左翼席最上段後方にある看板を直撃した。推定飛距離130メートル。阪神・ゴメスが特大の決勝弾で、ファンの度肝を抜いた。

 同点の三回2死。三浦の直球を完璧に捉えた。打球が看板に当たって跳ね返ると、歓声がどよめきに変わる。4試合ぶりの11号ソロ。手に残った感触を楽しみながら、ゆっくりとベースを一周した。

 「高めに浮いた球を一発で仕留めることができたよ。いい感触だったね。ナイスパワーだよ」

 来日からこれまでの本塁打で一番の手応えは、昨年5月21日のオリックス戦(京セラ)で佐藤達から放った一発だったという。

 ただ、飛距離は来日後に放った本塁打の中でも屈指。「一番、飛んだのはきょうの本塁打かもね」。野球人生で初の場外弾とはならなかったが、口元が緩みっぱなしになるほどの快感だった。

 この日は豪快な一発で打線を乗せたが、行動でチームを乗せることもある。6月3日のロッテ戦(甲子園)。延長十回1死満塁となり、サヨナラ勝ちのチャンスを迎えた時だった。一塁ベンチにいたゴメスは今成、大和らの帽子を取り、裏返しでかぶらせ始めた。

 「メジャーではサヨナラを願ってみんなでやるんだ」。米国流のおまじないを実行すると、続く鳥谷がサヨナラ犠飛。助っ人は子どものように仲間とグラウンドを駆け回った。

 どんな時でもチームに欠かせぬ助っ人は、ここ10試合で5本塁打。開幕から50試合で、4本塁打だった男が量産態勢に入った。「どんな時でも一生懸命プレーするだけだよ」。頼もしい4番のバットは一足先に梅雨明けを迎えた。

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