奪三振王・藤浪 自身6連勝で首位固め

 「DeNA1-8阪神」(5日、横浜)

 頼りになるぜ-。阪神・藤浪晋太郎投手(21)が8回4安打1失点の力投で自身6連勝となる7勝目。2週連続対戦となったDeNA打線を幻惑投球で封じ、12三振を奪った。バットでも二回に先制適時二塁打。六回には一塁から一気に本塁生還と走攻守でハッスル。藤浪が首位固めの原動力となる。

 新たな引き出しが、投球に彩りを加える。4点リードの六回1死二、三塁。奪三振王・藤浪が真価を発揮する。バルディリスは内角カットボール、倉本は外角フォークで2者連続見逃し三振。イメージ通りの軌道でピンチを切り抜け、試合の流れをグッと引き寄せた。

 「四球とヒットで出したランナー。三振しかない場面だったので、狙いにいきました。フォークはマークされている球種じゃないので、鶴岡さんがうまく使ってくれました」

 2週連続で対戦したDeNAに対して配球を工夫した。右打者の懐へのカットボール、左打者の外角に落とすフォークを効果的にちりばめた。和田監督が「鶴岡のリードによるところもあるけど、幅を広げている」と絶賛する内容だった。

 雨空の下、打って、投げて、走った。二回、左中間へ先制適時二塁打を放つと、四球で出塁した六回は上本の二塁打で一塁から一気に本塁へ。ブロックをスライディングでかいくぐり5点目をゲット。ケガを恐れず「必死の中でのプレーです」と胸を張った。

 いつもファンの目線に立ってプレーする。大阪桐蔭の後輩・西武の森と初対戦した3月のオープン戦。肌寒い中で、当時の自己最速157キロを3連発した。 「あの試合に来てくれたファンは、森との対戦を楽しみにしてくれていたと思うので」

 期待以上のパフォーマンスで応えるから千両役者だ。コメントもそうだ。オフを迎えると来季に向けた課題を明確に口にする。1年目のインステップ、2年目の脱力。キャッチーな言葉で興味を引きつける。

 「他にもいろいろ取り込んでいるんですけどね。ファンに分かりやすいと思うので」

 監督推薦で3年連続となる球宴出場を決めた。ファン投票は13万4673票を集め先発投手部門3位。1年目は3位、2年目は6位。もはや話題性だけではない。人気、実力とも球界を背負って立つ存在だ。

 8回4安打1失点の投球で自身6連勝となる7勝目。勝利数はリーグ2位、防御率2・17は同4位、115奪三振は両リーグトップ。負けない藤浪が投手三冠を視界に捉えた。

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