虎メジャー行脚!聖地ボールパーク化へ

 阪神がメジャーリーグ5球団を弾丸視察することが25日、明らかになった。新助っ人獲得を狙った緊急渡米…ではない。創設80周年の伝統球団が遊び心豊かなメジャーに学び、甲子園球場のボールパーク化をはかることになった。ファン層拡充を最重要課題に、球団幹部を含む職員5人の視察団が28日に渡米。6泊8日の強行軍でアメリカ大陸を横断する。

 マートンの代役を探し…が目的ではない。球団幹部を団長に職員5人の派遣チームを結成。ファンが心躍らせる遊び心満載のサービス、甲子園のボールパーク化を青写真に描き、アメリカ大陸を駆け巡る。

 訪れるのはイチローが新加入したマーリンズ(マイアミ)、上原、田沢が所属するレッドソックス(ボストン)、ダイヤモンドバックス(アリゾナ)、田中が所属するヤンキースとメッツのニューヨーク2球団。それぞれの試合を生観戦し、各球団の担当者とミーティングを行う。

 さらにニューヨーク州クーパーズタウンのアメリカ野球殿堂博物館にも足を運び、甲子園歴史館の運営スタイルにも有効なヒントを得たい考えだ。球団首脳は「古くからのファンの方はもちろん、女性や子供たち、新たなファン層の方にもっと楽しんでもらえるようなサービスの充実は、ここ数年間の優先課題。いろんな可能性を探りたい」と話す。

 過去に南信男球団社長自らが同趣旨で渡米し、団長を務めたこともある。今回の強行軍はソフト、ハード両面でメジャースタイルを模索するための勉強会と位置づけているという。

 試合前後やイニング間にファンが一体化するメジャーならではのエンターテインメントは、日本球界ではパ・リーグが先取りしてきた。阪神には伝統球団ならではの制約もあるが、2010年の甲子園リニューアルをきっかけに近年は球場周辺でのイベント開催や来場者プレゼントなど遊び心を取り入れる営業努力を継続的に行っている。

 観客動員増を見込むメモリアルイヤーながらチームは序盤戦で波に乗りきれず、3万人割れは既に2度。5月28日の楽天戦は05年の実数発表後、通常日程では初の2万人台となるなど、球団内で危機感も膨らんでいる。

 24日に首位を奪い、Vロードに臨む阪神。若者のプロ野球離れが叫ばれる中、巨人と二分する人気にあぐらをかくことなく、本場のアイデアを聖地の新風にする。

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