マートン外しも…好機凡退イライラ限界

 「交流戦、ソフトバンク5-3阪神」(11日、ヤフオク)

 粘って、意地を見せただけに、助っ人の不振が際立った。阪神は延長十一回サヨナラ負けで、勝率5割に逆戻り。阪神のマット・マートン外野手(33)は2度の得点圏で凡退するなど、4打数無安打に終わった。11打席連続無安打と状態が上がらず、打順変更、スタメン落ちの可能性が出てきた。マートンよ、一日も早く輝きを取り戻してくれ。

 息詰まる熱戦の結末は残酷だった。延長十一回2死一塁。安藤が松田に左中間席へ2ランを浴び、今季4度目のサヨナラ負けが決まった。八回に2点差を追いつく粘りを見せて、投手陣も踏ん張った。だからこそ、4時間25分に及んだ一戦を落とした選手たちの足取りは重かった。

 ただこの夜に関していえば、主軸であるマートンのブレーキが敗因といっても過言ではない。和田監督は「内容がよくないな」とぶぜんとした表情で振り返った。

 好機で凡退を繰り返した。一回1死一塁では遊ゴロ併殺打。五回2死一、三塁では中飛、八回も無死一、二塁で投ゴロと精彩を欠いた。いら立ちが抑えられなかったのか、八回に代走を送られると、三塁ベンチでヘルメット、サポーターを地面にたたきつけた。

 この日の4打席凡退を含めて、最近3試合で11打席連続無安打と快音から遠ざかっている。マートンが3安打2打点をマークした7日・日本ハム戦(甲子園)は勝利を収めており、この男の好不調が打線の鍵を握っていることは間違いない。

 だからこそ心配は尽きない。「(本人が)3本打ってもまだ本調子じゃない、と言っていた。試行錯誤してるんだろうけどね」と平田ヘッドコーチ。開幕当初からもがき苦しみ、打率・243、0本塁打。本来の姿をいまだに取り戻せていない。

 3番に入って19試合目になるが、なかなか浮上のきっかけをつかめない中、起用法の再検討は不可避になる。打順変更の可能性について和田監督は「俺が決める」と多くは語らなかったが、決断の時期は確実に迫っている。5月10日・広島戦(甲子園)以来のスタメン落ちの可能性について平田ヘッドコーチも「外す、外さないは言えない」と明言を避けた。

 勝率は5割に戻り、首位・巨人とのゲーム差も再び2・5に広がった。交流戦は残り4試合。打順降格、スタメン落ちの荒療治はあるのか。チームは首位を目指せる位置につけているだけに、指揮官の決断に注目が集まる。

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