虎 遠い1点…伝説デーから30年目飾れず

 「阪神2-3巨人」(17日、甲子園)

 伝説の一日を勝利で飾ることはできなかった。1985年4月17日の巨人戦。ランディ・バース、掛布雅之、岡田彰布がバックスクリーン3連発を放った一戦からちょうど30年の節目は、再三の好機にあと一本が出ず、惜しくも敗れた。これで阪神は借金4に逆戻り。だが、最後の最後まで粘り強く戦った。第2戦こそ、必ず勝利で飾る。

 最後の最後まで食い下がった。1点を追う九回。2死から上本が投手強襲安打で出塁し、二盗に成功。西岡が左前打でつなぎ、一、三塁と一打同点の絶好機をつくった。黄色に染まった虎党のボルテージが上がる。だが、鳥谷は二ゴロ。スタンドは失意のため息に包まれた。

 今季初となった本拠地での伝統の一戦。「あと1本というところ。今日は最後のあと1本」。再三得点圏に走者を進めながら10残塁の拙攻に、和田監督は無念の表情を浮かべた。

 4日に6回3得点で白星を献上した左腕・ポレダをまた打ちあぐねた。四回、1点差に迫り、なお1死一、三塁では梅野が凡退。五回無死一塁は西岡が三ゴロ併殺、六回2死一、二塁では梅野が空振り三振に倒れた。八回は3番手のマシソンから1死一、三塁の好機をつくるが、福留が空振り三振、代打の切り札・関本も中飛。攻め込みながらも、決定打を欠いた。

 守備面で痛いミスもあった。0-0の一回1死一、三塁。坂本の一ゴロを捕球したゴメスは本塁に送球せず、一塁でアウトにし、先制を許した。「打球がスピンして緩かったので、自分としてはああいう判断になった」とゴメス。だが高代作戦兼内野守備走塁コーチは「あの当たりで併殺は取れない。ホームや」と苦言を呈した。

 記念すべき日だった。ちょうど30年前のこの日にバックスクリーン3連発を放ったバース、掛布、岡田の3氏が集結し、始球式を行った。試合前に「3連発とは言わないけど、一発が見たい」と語っていた和田監督。勝利で飾ることはできなかったが、「どんな試合でも勝つために必死にやっている」と、最後まで粘り強く戦った選手の姿勢は評価した。

 4カード連続で初戦を落とし、借金も4に逆戻り。ただ指揮官は「個々の状態は上がっている。あと1本まではいっている。これまでの10敗とは違う雰囲気が出ている」と手応えを口にした。上昇への兆しはある。Gを相手に連敗はしない。次こそ、白星をつかみ取る。

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