上本1号!選手会長が必死の一撃
「巨人9-5阪神」(4日、東京ド)
阪神・上本は目いっぱいのスイングにこだわった。6点劣勢の七回。2死一塁から、笠原の速球をフルスイングで左翼席まで押し込んだ。点差を4に縮める追撃の2ラン。表情に感情を表さない普段通りのスタイルで4つのベースを駆け抜けた。
「いろいろとあるんですけど、その時その時でしっかりやるしかないと思っています」
試合前の時点で打率は・160。今季1号の本塁打を「まぐれです」と振り返った。試合後、打席に入る際の心情を問われた選手会長が試行錯誤の過程を明かすことはなかったが、その言葉には「必死さ」がにじんだ。
オープン戦で両リーグ5位の打率・311を残した。15年打線の鍵を握る攻撃的2番だからこそ、和田監督は期待を込める。「このところ状態は良くなかったけど、1発の前の四球。久々に粘り強い打席で本塁打につながった」。マートンの同点打は背番号4の粘りが起点となった。六回、10球粘って四球を選び、続く西岡への2球目にスタート。ランエンドヒットがはまり、お膳立てを整えた。
開幕戦のマートンのサヨナラ打も起点は上本の四球からだった。安打数に表れない貢献度の積み重ねが、この日のアーチにつながっている。「状態を上げていって欲しい」。指揮官の懸念が晴らされる日は近いはずだ。
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