福留1号!苦手岡島撃ちで復活見えた
「オープン戦、DeNA6-1阪神」(17日、横浜)
この一撃を待っていた。阪神・福留孝介外野手(37)がDeNA戦の八回、右越えにオープン戦1号本塁打。左腕・岡島の直球を完璧に仕留めた一振り。オープン戦の連勝は4で止まったが、桜前線の北上より早く、福留の完全復活が目前だ。
「昨秋の自分」を求める福留がそれらしくなってきた。虎党が胸を躍らせたシーンは八回。プロ17年目の開幕を心地よく迎えたい37歳が、胸のすくようなインパクトでオープン戦1号を放った。昨季ソフトバンクの日本一に貢献した岡島の初球を狙い打ち。134キロの直球をスイートスポットに乗せた打球は右翼席の最前列へ飛び込んだ。
伊藤隼、江越、梅野に次ぐ15年度チーム4本目の本塁打。中軸のバットから初めて奏でられた会心の軌道が、10日後に迫った本番に向けて勢いをつけた。
「タイミングよく振り抜けたんじゃないかな。全く知らない投手じゃなかったからね。初球からいってみようかなと思っていたよ。少しずつ打球に角度がついてきたことは悪くないと思う」
米国で最優秀セットアッパーに選出された左腕とはメジャー時代に対戦はなかったが、日本での対戦打率は・152。苦手左腕を一振りで仕留めたのだから自己採点も上々だ。
中堅・大和を除いてほぼ開幕オーダーの布陣で臨み、勝利を意識した一戦だった。DeNAの先発は先発ローテを担う井納。七回まで0行進を続け、能見を援護できない低得点力は本番ならイライラ感が募る。こんなとき、クラッチヒッターの本領発揮が難問解決のとりでになる。
昨季は開幕3戦目に西岡との激突プレーで負傷した。鎖骨骨折など重傷を抱えたが、秋口に完全復調。9月は20試合出場で打率・343、4本塁打、13打点と存分に輝いた。「シーズンの頭から、あの活躍をしたい」と沖縄キャンプではチーム1、2のスイング数で全盛期の形を体に染みこませた。下半身の張りで調整は一時頓挫したが、3・27への逆算はここまで順調だ。
この日は6番で先発したが、和田監督は「3番・福留」の可能性について「考える」と、クリーンアップ案にも含みをもたせた。
「きょうは3打席とも良かったので明日から続けていければいい。体の状態もいい。このまま調整していけば形になると思う」。福留が頼もしければ15年打線に猛虎の冠がつく。
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