ドラ2石崎 将来は社会貢献活動果たす

 阪神のドラフト2位・石崎剛投手(24)=新日鉄住金鹿島=が16日、将来的に社会貢献活動をする考えを明かした。2011年3月11日の東日本大震災を経験した右腕は「考えていることはあります」と被災地に向けた貢献プランを模索中。17日は阪神・淡路大震災から20年。あらためて開幕1軍への強い決意を示した。

 節目の20年を迎えるに当たり、石崎は神妙な表情で語った。「社会貢献は考えています」。4歳だった95年1月17日の阪神・淡路大震災の記憶は、ほとんどない。だが、東日本大震災が起きた4年前の3月11日は、今でも鮮明に覚えている。

 故郷・茨城にも激震が走った日。石崎は、所属する新日鉄住金鹿島が神宮での公式戦に参加するため、東京都内にいた。「ビルが横に大きく揺れて、すごい怖かったです」と当時を振り返る。大会を終え茨城県鹿嶋市の野球部グラウンドに戻ったとき、想像以上の衝撃を受けた。

 「グラウンドが地盤沈下して、液状化現象もありました。野球はできない状態でした」

 野球どころか、普段通りの生活すらままならない状態。「カップラーメンを地域に配ったり、少しでも力になるために、チームとしてやっていました」と被災者の支援活動を行った。目の前に広がった悲惨な光景。その深い記憶は、今後の人生を歩んでいく上で大切なことを気づかせてくれた。

 「当たり前のことが、当たり前にできなかった。お風呂も入れなかったし、電気も使えなかった」。何不自由なく過ごす日々が、幸せだということ。充実した施設で、全力で野球に没頭できることに、感謝しなければいけないこと。実体験から学び、生かさねばならないと感じた。

 だからこそ、20年前に被災した兵庫県に本拠地を置く阪神に入団したことに特別な思いがある。「自分が阪神の顔になり、顔を覚えてもらってから」と1軍で活躍した上で、被災地での野球教室開催や、被災者の球場招待といった“計画”は具体的に動きだす。

 この日は、新人合同自主トレに参加。調整は順調で18日にはブルペンにも入る予定だ。「まずは自分の実力をアピールしたい」。宜野座での1軍キャンプ入り、そして、壮大な目標へ突き進む。

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