マートン先制3ラン! 左足首痛耐えた

 「セCSファイナルS第4戦、巨人4-8阪神」(18日、東京ド)

 必ず勝利を、必ず頂点を-。左足に走る痛みに負けず、阪神・マートンが大一番で、大仕事をやってのけた。「すごくうれしい。大きな試合で、大きな仕事を何とかしたいと思っていた。ああいう形で結果が出てよかった」と声を弾ませていた。

 場面は初回2死一、二塁。巨人先発・小山が投じたフォークを、左中間席上段へと運んだ。「力を入れすぎないように、ストライクゾーンに来た球をしっかり打とうと思った」。思考はシンプル。自然体のスイングが、猛虎に流れを引き寄せる先制3ランとなった。

 3連勝で王手をかけたファイナルS。だが和田監督は「今日の試合を1つ落とすと、流れが変わると思っていた」と話す重要な一戦だ。それだけに「マートンの1発が大きかったね」と喜び、惜しみない賛辞を送った。

 状態は完全ではない。左足首の負傷を抱えながらの出場。それでも「阪神に来て5年目だが、こういう機会に恵まれなかった。すばらしい舞台でプレーできてよかった」と、勝負への強い気持ちが痛みを打ち消していた。

 だが、勝負はまだ残されている。「巨人はリスペクトしている」とリーグ覇者をたたえ、そして日本シリーズへ向け「最高の形で終わりたいね」とマートン。頂点へ、思いを新たにしていた。

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