打点王ゴメスがいる!V戦線退場させん

 「阪神2-8巨人」(9日、甲子園)

 崖っぷちに立たされても、可能性がある限り諦めない。首位・巨人との3連戦初戦。阪神・ゴメスが優勝への思いを体現してみせた。

 前カードは中日に今季初の同一カード3連戦3連敗。2度の完封負けを喫し、3試合で2点しか奪えなかった。

 聖地に戻ったこの試合も、杉内に対して3回まで1人も走者も出せず、四回にはメッセンジャーがKOされて8点を追う展開。この日もこのまま終わるのか…。ショックを引きずっているかのような流れの中で、主砲が集中力を見せた。

 四回1死一、三塁。初球は外角チェンジアップを空振りして1ストライク。しかし、同じ失敗は繰り返さない。2球目。第1打席から見せられていた、外角チェンジアップをバットの先で拾った。

 ライナーが飛びついた遊撃・坂本の横を抜ける。中前適時打。チーム16イニングぶりの得点をたたき出し、打点王争いでもリーグ2位の広島・エルドレッドとの差を3に広げた。

 7日の中日戦。六回に球審への侮辱行為で来日初の退場処分を受けた。4番を欠いた打線は失速したまま無得点に封じられた。責任を痛感していただけに、この試合への意気込みは強かった。

 ただ、迷惑を掛けたチームへの借りは少しだけしか返せていない。大敗を喫したこともあり、試合後は険しい表情を崩さなかった。コメントを残さず、クラブハウスへ戻った。

 関川打撃コーチは「投手は頑張ってくれていた。杉内はチェンジアップが多くて、最初の出足でうまくいかなった」と悔やんだ。

 唯一の希望が主砲の活躍だった。残り19試合。それでもゴメスは逆転優勝しか見えてない。可能性のある限り、最後まで自身とチームを信じてバットを振る。

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