虎弟、注目の京大・田中にプロの洗礼

 「プロアマ交流戦、阪神6‐0京大」(23日、鳴尾浜)

 阪神2軍は京都大学とプロ・アマ交流戦を行った。6球団18人のスカウト陣が視察し、京大のプロ注目149キロ右腕・田中英祐投手(4年・白陵)は7回7安打6失点と打ち込まれた。阪神2軍はプロの洗礼を浴びせた形。ただ、この日も最速148キロを記録し、プロ側の評価は高いもようだ。田中はプロを目指すかどうかを9月中に決める考えを示した。

 若虎たちがプロの意地を見せた。「注目されていると聞いていました。直球に振りまけないように」。西田が、プロ注目右腕を初回に捉えた。2死一塁、148キロ直球を左翼フェンス際まで運んだ。

 田中の立ち上がりをくじく先制打に「捕られると思いました。ちょっと差し込まれました」と笑顔で振り返った。さらに、続く二回は打線が爆発。4連打で一挙4点を奪った。

 3番・緒方は自慢の足で田中を揺さぶった。「隙があったので走れると思った」とこの試合3盗塁を記録。右腕のリズムを崩した。

 だが、四回以降は立ち直った田中に無安打に抑えられた。「腕を思いきり振ってくるので、直球か変化球か分かりづらかったです。フォークにバットが止まらなかった」。先制打を放った西田も、後の3打席はいずれも凡退。七回には3球三振を食らった。

 平田2軍監督は「田中君のペースだったよ。球種も多いし、三振も取れる。楽しみな選手ですね」と中盤以降の投球を評価した。続けて「うちの打者は牛耳られたよ」と攻撃陣に苦言も呈した。

 今季初のプロ・アマ交流戦。2軍の若手にとっては、確かな手応えと課題も残るゲームとなった。

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