ゴメス奮闘マルチ!発熱の影響払しょく
「阪神1‐8ヤクルト」(31日、甲子園)
発熱の影響は完全になくなったと言っていいだろう。阪神・ゴメスのスイングのキレはタイムリーを放った前日30日よりも上がっていた。打線全体がわずか3安打に抑え込まれた村中から唯一のマルチ安打。4番の存在感は、大敗の中でも揺るぎない。
四回2死からの第2打席。カウント3‐1から村中が投じた外角直球を強引に引っ張った。レフト前へのクリーンヒット。続く七回無死一塁の第3打席では、追い込まれながらもファウルで粘り、7球目の浮いたフォークを完璧に左中間へはじき返した。
一、三塁とチャンスを広げる安打は、チーム唯一の得点につながったものの、結果は大敗。「村中はストレートも変化球も良かった」と素直に相手をたたえ、ヒットの直後に二塁を狙わなかったことには「あそこは無理だと思った。外野手からの送球が速く返ってきてたので。浮いたボールだったらセーフになってたかもしれないけど」と説明した。
チームは後半戦に入り、今カード初戦の八木や巨人・杉内ら、左腕に苦しむ傾向が出始めている。関川打撃コーチが「打つ球をファウルにしてしまっていた」と語ったようにミスショットの多さも目立つ。その中でもしっかりと結果を残したゴメスの力は、やはり欠かせない。