和田虎わずか3安打…緒方痛恨走塁ミス

 「交流戦、阪神0‐6ソフトバンク」(9日、甲子園)

 交流戦初の連勝はならなかった。阪神はわずか3安打しか打てず、今季3度目の完封負け。昨季まで在籍したスタンリッジを全く打てなかった。和田豊監督(51)は、走塁でミスをした緒方凌介外野手(23)を懲罰交代させるなど厳しい姿勢を見せたが、打線は最後までつながらなかった。

 悲しみを映し出すスコアボード。9つ並んだゼロが完敗を示す。交流戦初の連勝を逃す今季3度目の完封負け。昨年までの同僚・スタンリッジに移籍後初完封を許した事実が、悔しさを倍加させた。

 好機は存在した。四回、先頭の上本が四球で出塁すると、明らかにリズムを崩した。次打者・大和の最終球までに入れたけん制は7度。1死後、鳥谷も歩いた。だが、ゴメス、マートンが連続三振。走者を出して落ち着きをなくす阪神時代からの悪癖を突けなかった。

 「スライダーに手が出なかったね。ボール球にはバットが止まらなかった」と和田監督。戦力として考えていたが、外国人枠の関係から、契約更新を見送った昨年オフ。こんな形であらためて力を思い知らされるとは何とも皮肉な巡り合わせだ。

 ボーンヘッドも出た。六回、無死一塁。右中間を割った上本の打球。一走・緒方が二塁ベースを踏み損ねた。慌てて向き直り、触塁してから再スタートを切ったが、三塁止まり。確実に奪えた1点を奪えず、流れは消えた。

 「走塁で自ら流れをね…。こっちに(流れが)来ているところで放棄してしまっているんで。打球を見過ぎたね」。直後の守備から懲罰交代でベンチに下げた和田監督が深く嘆いた。

 守備でも痛いミスがあった。先制点を失った初回、1死一、二塁からの、李大浩の中前適時打。上本が大和から返球を受けた時、一走・柳田は二塁を回ったところだったが、上本の視野にその姿は入っていなかった。三塁で刺していれば、失点は最小限で済んでいた。メッセンジャーが立ち直る可能性もあった。

 「タイミングはアウトだったと思う。サードにつながなければいけないプレーだった。完全にマークしてない感じだった」と和田監督。打てず、守れず…。相手のスキ、ほころびを生かさなければ、必然として敗北に直結する世界。聖地に吹く浜風が、やけに寒く感じた。

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