新人・梅野にプロの洗礼…配球読まれた

 「中日4‐1阪神」(23日、ナゴド)

 神撃は小休止‐。阪神は2度の満塁機を逃すなど拙攻が響いて4連勝でストップ、3位に転落した。守りのほうでは、プロ2度目の先発出場となったドラフト4位の梅野隆太郎捕手(22)=福岡大=が、0‐0の六回1死満塁で森野に決勝の2点適時打を許したリード面を悔やんだ。

 プロの厳しさを身を持って体感した。1球の怖さ。野球は点ではなく、線であることを改めて思い知らされた。今季2度目の先発マスクをかぶったルーキー・梅野が格と経験値の違いに泣いた。

 六回、1死満塁で、打席に森野を迎えた場面。記者席から初球に注目していた。1、2打席とも、初球は内角球でカウントを稼いでいた。両方とも際どい球だったが、東球審の右手は上がった。不服そうな顔色を浮かべた森野。特に右飛に倒れた2打席目などは、一塁側ベンチに戻りながら、東球審に鋭い視線を向けていた。3打席目は内角を狙いに来る。そう思っていた。

 外角から入れ‐。記者の願いとは裏腹に、梅野は内角直球を要求した。森野は腕をたたみ込んだ。「狙ってました。それまでもアウトコースにほとんどこなかったんで」。読まれていた。141キロ直球が乾いた音を残して、中堅右の芝生で弾んだ。先制の2点適時打。

 どうしても抑えなければないならいイニングだった。直前の攻撃。中日と同じく1死満塁の先制機を迎えながら、無得点に終わっていた。代打の切り札・新井を早めにつぎ込んでまで、奪いにいった先制点が取れなかっただけに、ゼロを刻み込む必要があった。

 「ああいうところだろうな。ポイントになる3回り目。配球の変化が欲しかった。ちょっと正直すぎたな」と和田監督。黒田ヘッドコーチも「3打席目で相手も絞ってくるところ。切り替えるタイミングだったかもしれない」と声をそろえた。

 ただ、決して悲観する必要はない。敗戦後、梅野は記者団の問いに窮することなく答えた。内角要求は詰まらせる狙いだったのか‐。「そうですね。ただ、ランナーがたまって、相手がイケイケになったところで、のまれたと言いますか、流れを止められなかった」。下を向きがちな敗戦にも、梅野は真っすぐ前を見て声を張った。大卒とはいえ新人。自分で考え、言葉にできた点を記者は高く評価する。

 常に成功し続ける人間などいない。失敗に何を学び、次にどう生かせるかで、野球人の質は決まる。梅野隆太郎。必ずこの失敗を糧にできる男と見た。この1敗を2勝、3勝に結びつけられれば安い買い物だ。

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