福原バレ斬り オール直球の3球三振!
「阪神7‐5ヤクルト」(19日、甲子園)
キングを迎えた真っ向勝負にスタンドがどよめく。初球の146キロ直球に空振りしたバレンティンは、目の色を変えた。でも、結果までは変わらない。オール直球の3球三振。3度空を切らせた阪神・福原が、無失点で勝利につないだ。
「同点のランナーもいたんで勝負と思いました。狙い通りです」
2点リードの八回1死一、二塁からバレンティンを迎えた。敬遠の選択肢はなく「(相手の気持ちは)分かっていた」と言う。前の打席で敬遠された4番打者。一発逆転の勝負にかける思いを感じた上で、力で向かった。
初球に続き、2球目も高めの直球で空を切らせる。そして2ストライクからの3球目、同じような高めの直球で決着だ。空振り三振の結末に、拍手と歓声が注がれた。
最後も2死満塁のピンチを抑えたベテラン右腕。力強い直球の源は日々の練習にある。ランニングの際、意識的に歩幅を大きくする。「常に足を広く。ストライドを広くしようとね」。投球時の6歩半から7歩の歩幅を維持するよう、少しでも広く、37歳の年齢に逆らうように前に進む。
「今日は金田に聞いてあげてください」。好投した金田をたたえたが、まだまだ若手に負けないだけの輝きが福原にはある。