マートン止まらん またまた3ラン

 「阪神9‐0巨人」(12日、甲子園)

 この男を止める術(すべ)を誰も持ち合わせていない。試合の行方を決定づけたのは、この日もマートンだ。

 2点リードの六回無死一、二塁。内海の内角直球を振り抜いた打球が左翼へ。アンダーソンはすぐに追うのをあきらめ、ファンの中へ消える白球を、ぼう然と見つめていた。

 「あの場面、前の2人(鳥谷とゴメス)がいい形でつないでくれた。打てる球は積極的にいこうと思っていた」。言葉に、表情に、揺るぎない自信がうかがえる。前夜は決勝の、この日はダメ押しの3ラン。七回にも左前適時打を放ち計4打点と、猛打はとどまるところを知らない。

 和田監督をして「とにかく打ち損じが少ない。狙った球は、ほぼ仕留めている」と言わしめる好調ぶり。ただマートンは「周りがあれだけ打っていれば、相手投手も攻めが難しい。自分にもいい影響を与えてくれている」と仲間たちをたたえた。それが、今の猛虎の強さとなっている。

 これで4月は26打点。05年5月に今岡が記録した月間33打点の球団記録も射程圏。さらに、50年5月の松竹・小鶴が持つ月間39打点の日本記録更新も夢ではなくなった。「毎日、毎打席、ベストを尽くすだけ」という頼れる助っ人が、猛虎をさらなる連勝街道へと導く。

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