お待たせ!ゴメス18日4番デビュー
阪神のマウロ・ゴメス内野手(29)が17日、神宮球場で行われた1軍練習に合流した。フリー打撃では49スイングで11本の柵越えを放っただけでなく、右方向への鋭い打球も披露。好調時は広角に打球が飛ぶことを明かした期待の助っ人が、18日に行われるヤクルトとの練習試合に「4番・一塁」で1軍デビューを果たす。
あいさつ代わりの一発だった。首脳陣がケージ裏で見守り、鳥谷ら主力選手もゴメスのスイングに視線を向ける中、助っ人のバットから放たれた弾道は低く鋭く伸びていった。そのままバックスクリーン左の中段に突き刺さる特大アーチ。圧倒的なパワーはやはり本物だ。
ファーストスイングでアーチを描くと、以降も神宮のスタンドへ次々と放り込んだ。計11本の柵越えに「良い感じで打てた」と笑みを浮かべた。ただ抜群の飛距離以上に目を奪われたのは、左投手を相手にしてから。力を入れて強引に引っ張るだけでなく、力を抜いたムダのないスイングで右方向へ快打を飛ばし始めた。
キャンプイン当初は左方向への打球が多く、粗さも目立った。屋外フリーでは力任せのスイングが大半を占めていた。ただ本人は「調子が悪いときはどうしても引っ張り傾向に入ってしまう。調子が良ければどの方向にも打球は飛んでいくので、そういうふうにしっかりやっていかないといけない」と言う。
自身の長所と短所をしっかり把握しており、ベストコンディションに向けてどう調整すれば良いか‐。恵まれたパワーを持っているだけに、素直なスイングが重要なテーマだと認識している。加えて残り6試合の中で課題となるのがタイミング。「まだタイミングがうまく取れていないので、試合に出て計っていきたい」と明かしたように、どこまで実戦不足を補えるかがカギになる。
そのため首脳陣は体調次第で25日からのウエスタン・中日3連戦(ナゴヤ)へ出場させることも視野に入れている。開幕までの実戦が最大で9試合となれば、少しでも不安を解消することができる。
「もともと広角に打てていたバッター。試合に出て見てみないと分からない部分はあるけど」と語った和田監督。打順については明言しなかったが、ヤクルト戦では守備にも就く予定だ。開幕4番が期待されるゴメス。その力がついに、1軍の舞台で明らかになる。
