福留16発!飛び入りランチ特打で快音

 「阪神春季キャンプ」(1日、宜野座)

 プロ野球の12球団は1日、宮崎、沖縄両県内で一斉にキャンプインし、セ・パ同時開幕の3月28日に向けてスタートした。阪神は、沖縄県宜野座村野球場で福留孝介外野手(36)が、予定にはなかったランチ特打に志願して参加。16本の柵越えを放つなど、移籍1年目の昨年以上の順調さを披露した。

 誰よりもバットを振り、誰よりも汗を流した。晴天の下、スタートした宜野座キャンプ。福留がチームで一番、存在感を示した。

 「それだけやるつもりだった。そういう(スイングする)つもりでキャンプに来ているしね」。志願のランチ特打から振り込みが始まった。メニュー表に名前はなかったが、飛び入りで参加し、マートンと競演した。

 今年初の屋外での打撃練習に「ちょっと(普段と)違う感じがした」と振り返ったが、打撃投手から61スイングで3連発を含む16本の柵越え。ライナーのまま右翼席へ突き刺さる打球もあった。アーチをかけるたびにスタンドを埋めたファンから拍手を浴びた。

 午後のフリー打撃では、76スイングで10本の柵越えを放った。全体練習が終わると、45分間のロングティー。その間に西岡、鳥谷ら主力は宿舎へ引き揚げたが、背番号8はバットを手放さなかった。

 室内練習場へ移動して“おかわり”。カーブマシンを相手に15分間、スイングを繰り返した。この時点ですでに、500スイングを軽く超えていた。

 それでも、捕手のキャッチング練習と重なって途中で切り上げることになると、「まだ打ちたかったのになあ」とぽつり。この日、チームで一番バットを振った男はどこまでもどん欲だった。

 今季に懸ける思いは強い。移籍1年目の昨季は相次ぐ足の負傷もあって63試合で打率・198、6本塁打、31打点に終わった。離脱している間に台頭した若手は、右翼の座を狙おうとしている。もちろん、あっさり譲る気も、このまま終わるつもりも全くない。

 和田監督は福留の意地を感じ取った。「去年のことがあるから、期するものがあるんだろうね。その表れだと思う。去年はいろんな遠慮があったと思う。今年はしっかり自分をつくっていくキャンプになると思う」。復活へ進む姿に目を細めた。

 「確認したいことがあるからね」と今キャンプは中日時代のように振り込みを続けていく方針。誰にも負けない‐。福留が力強く復活への一歩を踏み出した。

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