和田監督動いた!熱血ノック193球

 「阪神春季キャンプ」(1日、宜野座)

 熱くなる‐。和田豊監督(51)が宜野座キャンプ初日の1日、9年ぶりのリーグ制覇に向けて精力的に動きまくった。ノックの雨を降らせ、特打では若手有望株の緒方の打撃投手を務めた。虎将が体を張って、沖縄に熱を運んだ。

 体中からほとばしる野球人のエネルギー。ブレーキをかけず、アクセルを踏み込んだ。衝動を抑えることなく、和田監督がキャンプ初日から精力的に体を張った。南国の暑さに負けない虎将の熱だった。

 ウオーミングアップ、ベースランニング、キャッチボール、シートノック、投内連係を終えた後だった。いったん三塁側ベンチに戻り、再びグラウンドに姿を現した和田監督の左手に真新しい白い打撃用グラブがはめられていた。

 愛用のバットを手に、たくさんの球が詰め込まれたボールかごの横で“開戦”の時を待った。鳥谷、西岡、福留、新井らを相手にしたノック。左右に揺さぶり、ミスをした選手には3球から5球の追加を命じる厳しさも見せた。

 大声も張った。「いくぞトリ!」「ホイ孝介!」。指揮官の肉声が球場全体に響き渡った。合計193スイング。選手の気分を乗らせた20分。スタンドからも拍手が広がった。

 全体練習後の特打では、40分間の打ち込みを終えた緒方をつかまえ、さらに追加を命じた。自らが打撃投手を買って出て39球。最後は足のつった緒方が治療に回って終了となったが、将が率先してキャンプを演出した。

 有言実行だ。「心技体すべてにおいて、とことんやろう。ケガをさせるわけじゃないけど、その一歩手前までやろう。努力の器、可能性の域を伸ばすために」。前日の全体ミーティング後に宣告した猛練習の音頭を自らが取った。

 「今年は動くよ。血が騒ぐね」。和田監督は鋭い視線を保ちつつ、今後も継続する意向を示した。優勝するために足りない何かをつかむため、自らが変わる。動くことで分かることもある。球春到来。和田監督が沖縄を熱くさせる。

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