ドラ1岩貞3本の指効果!薬指も駆使

 阪神の新人合同自主トレが29日、鳴尾浜で行われ、ドラフト1位の岩貞裕太投手(22)=横浜商大=が、直球を投げる際の独特な握り方を明かした。通常は人さし指と中指を縫い目にかけるが、左腕は薬指も含めた3本の指を駆使。珍しいスリーフィンガーファストボールの知られざる効果も口にした。

 フィニッシュの指先が明らかに他の投手とは違っていた。はたから見ればチェンジアップのように5本指が広がっている。それでもボールの軌道はストレート。その理由は大学時代に岩貞自ら考案した、独特なボールの握り方にあった。

 「薬指も(縫い目に)かけてます。投げているうちに、3本かけた方が直球に角度がつくと感じたので」と明かした。一般的に直球を投げる場合は、人さし指と中指をボールの縫い目にかける。多種多様になってきたプロ野球界でも、薬指をかける投手は珍しい。

 メジャーではスリーフィンガーファストボールと称され、動く直球を投げる際に用いられる。だが岩貞の場合はあくまでもストレート。前日に初ブルペンで披露した直球のキレは、自身の創意工夫によって生み出されたものだった。

 もう一つの利点もある。「変化球を投げるときもほとんど握りを変えないので、クセが出るとかあまり言われたことがない」。スライダーもカーブも縫い目のかけ方を変えるだけで、握りは全部同じ。チェンジアップの場合は小指まで縫い目にかけると言う。

 グラブの中で大きく指を動かさなければ、クセも出にくい。相手打者から見て、大きな判別要素になるだけに左腕にとっては有利だ。各球団のエース級でも、グラブの中での握り替えには手を焼く。動作を意識する必要がなければ、打者との勝負に集中できる。

 前日のブルペン入りから一夜明けても「問題ない。きょうも入ろうかと思ったけど、明日、入ります」と出遅れの影響がないことを強調した。実戦で力を発揮できる投手の条件‐。ドラ1左腕は、それを身につけている。

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