阪神に“コイ”広島・大竹を獲得調査へ

 阪神が、今季国内FA権を取得した広島・大竹寛投手(30)の獲得調査に乗り出すことが20日、明らかになった。現時点では、先発陣のメッセンジャー、スタンリッジの去就が不透明。計算できる先発が能見と藤浪しかいないため、2年連続2桁勝利を挙げた右腕の動向に注目していくもようだ。

 阪神が先発陣の整備へ向けて、広島の通算74勝右腕に照準を定めた。

 大竹は05、09年に10勝。10年から2年間は右肩痛などで苦しんだが、12年に11勝を挙げてカムバック賞を受賞した。今季も2年連続2桁勝利となる10勝で、広島のCS進出に大きく貢献した。

 今年4月に国内FA権を取得しており、19日には「シーズンを戦っていたので、そこまで真剣に考えていなかった。終わったばかりで難しいけど、しっかり考えたい」と態度を保留。熟考する意向を明かしている。

 大竹の今季推定年俸は1億円。広島の中ではAランクとみられ、仮に獲得に成功した場合は人的補償や金銭補償が必要となる。

 阪神は今オフのFA権を保有する選手について、補償が発生しない場合は積極的に獲得に乗り出す方針だった。だが球団幹部は「先発陣の整備はこのオフの重要なテーマ」として、方針を転換。補償の必要なクラスも調査することを決めた。

 今季の阪神を支えたのは先発4本柱だった。その中でチームトップの12勝を挙げたメッセンジャーはメジャー復帰の可能性が高い。8勝ながら防御率2・74と安定していたスタンリッジも流動的だ。

 来季ローテ入りが確実なのは11勝の能見、新人で10勝を挙げた藤浪の2人しかいない。榎田は左肘に不安を抱え、岩田も好不調の波が激しい。2人に続く先発投手が伸び悩んでいるのが現状だ。そこで、確実に計算できる右腕に注目した。

 広島は慰留に全力を尽くすが、もし大竹がFA宣言すれば、複数球団による争奪戦になる可能性が高い。ライバルは多いが、阪神は獲得できれば最低でも先発3本柱が形成できるため、獲得に動くメリットは大きい。

 今季は終盤の大失速で巨人の独走Vを許した。今オフはその悔しさを胸に、今季FA権を取得した中日・中田賢や、中日を戦力外となった川上の獲得調査に乗り出している。

 打倒・巨人、そして覇権奪回へ向けて、阪神が果敢に動く。

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